赤ちゃんが舌を出す理由とは?歯や病気との関連や頻繁な場合の注意点を解説
育児
2021.12.07
目次
mokuji_dummy
3:月齢6ヶ月~9ヶ月の場合
月齢6ヶ月~9ヶ月の場合、考えられる理由は2つあります。1つ目は、歯の生え始めで歯茎がむずがゆくなり舌を出すようになるパターンです。もう1つの理由は、お腹が空いているパターンです。
この時期の赤ちゃんはちょうど離乳食の味を覚える頃で、食べることに興味を持ちます。口をモグモグと動かしたり舌を出したりする行動は、空腹のサインの可能性があります。
4:1歳以降の場合
1歳を過ぎた頃から、ようやく乳歯が生え揃い始めます。生え始めの乳歯の不快感が徐々に薄れていくため、1歳以降は舌を出す行動が徐々に落ち着き始めます。口周りの筋肉も発達し、口元が緩むことも減ってくるでしょう。
赤ちゃんが舌を出すことで考えられる病気や疾患6選
赤ちゃんが舌を出す行動は心配する必要のないことがほとんどですが、まれに病気や疾患が原因の場合があります。具体的にどのような症状があれば注意が必要なのか、以下で確認しましょう。
- ・鼻詰まりによる口呼吸のケース
- ・口内の傷や炎症のケース
- ・先天性甲状腺機能低下症のケース
- ・自閉症のケース
- ・巨舌症のケース
- ・舌小帯短縮症のケース
1:鼻詰まりによる口呼吸のケース
赤ちゃんがいつも舌を出している場合に心配なのが、鼻詰まりです。赤ちゃんは哺乳のために基本的には鼻呼吸をしますが、何らかの原因で鼻が詰まると口呼吸をする他ありません。
鼻が詰まって口呼吸になると赤ちゃんにとっては辛いので、授乳中に頻繁に口を離していないか、鼻水は出ていないかチェックしましょう。鼻詰まりがひどい、または続く場合は小児科や耳鼻科で相談しましょう。
2:口内の傷や炎症のケース
赤ちゃんがしきりに舌を出している場合、チェックして欲しいのが口内です。赤ちゃんは気になったものをなんでも口へ入れます。
口に入れたものが原因で口内に傷ができている、または生え始めの乳歯の位置が悪く傷ができて炎症を起こしている可能性もあります。乳歯が原因の場合は小児歯科に相談しましょう。
3:先天性甲状腺機能低下症のケース
先天性甲状腺機能低下症とは、生まれつき甲状腺の働きが弱く甲状腺ホルモンが不足する疾患で、3,000~5,000人に一人の割合で発生するとされています。現在では、この疾患の多くは、生まれてから約5~7日の間に行われる新生児マススクリーニング検査で発見されます。
先天性甲状腺機能低下症の場合、舌が口に対して大きく口の中に納まりにくい傾向があると言われています。甲状腺ホルモンは、とくに出生後数ヶ月以内は知的発達に影響があると考えられているため、早期治療が重要です。
出典:先天性甲状腺機能低下症|一般社団法人日本小児内分泌学会
参照:http://jspe.umin.jp/public/senten.html
4:自閉症のケース
子供がずっと舌を出している様子を見て自閉症が疑われる場合もありますが、舌を出しているだけでは自閉症とはいえません。
自閉症によく見られる行動に、マークや道路標識など独特なものに異常なほどの関心を寄せる、いつもと違う行動パターンを取るとかんしゃくを起こす、つま先歩きやくるくる回るなどの同じ行動を繰り返すといったものがあります。
この他にも自閉症に特異的な行動は多くあるため、舌を出す行動だけでは自閉症とは判断しづらいのです。舌を出す行動以外にも気になる行動があれば、一度病院で相談すると良いでしょう。
出典:自閉症スペクトラム障害(ASD;Autism Spectrum Disorder)の早期発見のポイント|国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所児童・思春期精神保健研究部
参照:https://www.ncnp.go.jp/nimh/jidou/research/elearning2.pdf
5:巨舌症のケース
巨舌症とは、舌が何らかの原因で異常に大きくなってしまう症状のことを言います。これは、生まれつきのものと腫瘍が原因のものに分けられます。巨舌症の場合は口の中に舌が収まらないため、常に舌が出ている状態になります。
大きくなった舌によって歯が押されることで、歯並びに異常をきたす、または嚙み合わせが悪くなるといった影響があります。このような影響がある場合は、舌のかたちを整える手術を行うことになります。
出典:巨舌症|小児の発音障害 横浜・中川駅前歯科クリニック
参照:http://www5.famille.ne.jp/~ekimae/sub7-46-2.html
関連記事一覧
-
叱ると怒るの違い ポイント5つ 親が子供を叱ると怒るの違いは重要な親子コミュニケーションの一部で、以下のようにいくつかの主要なポイントで区別することができます。目的叱ることは主に教育的な目的があります。子供の間違った行動を正し、正しい行動を学ばせること...
育児
2023.07.31
-
今が旬!「きのこ」を味わおう 準備も簡単!きのこの食育きのこは手で簡単にほぐすことができるので、1歳のお子さんから「食材に触る」体験ができます。一般的なきのこは通年手に入るものなので、単独で使っても秋らしさを感じることは難しいかもしれませんが、いろい...
育児
2022.10.13
-
懐かしの給食の味をご家庭で!「きな粉揚げパン」 揚げパンの始まり揚げパンは昭和27年、東京の大田区の小学校で生まれました。風邪で学校を休んだ生徒に栄養をつけてもらおうと、残ったパンで作ったことがきっかけといわれています。現在では衛生的な側面から休んだ生徒に給食を届ける...
育児
2022.10.13
-
子供の笑顔が少ない原因とは?どのように接すればいいかについて紹介 「笑顔が大切な理由とは?」「子供の笑顔が少ない原因って何だろう?」「笑顔が少ない子供に対して親はどういう対応がいい?」このように、子供の笑顔が少ないことで、いろいろと悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。&nbs...
育児
2022.09.29
-
会話が苦手だと感じている人の特徴は?克服方法やポイントについても紹介 「会話への苦手意識はどうすれば治る?」「話し上手になるには何をすればいいの?」このように、会話に苦手意識を感じている方は沢山の疑問や不安があるのではないでしょうか。 この記事では、会話が苦手な人の傾向、会話が苦...
育児
2022.09.29