発達障害とワーキングメモリの関係とは?具体例やサポートのポイント7つをご紹介 発達障害とワーキングメモリの関係とは?具体例やサポートのポイント7つをご紹介 - chokomana
ホーム >

発達障害とワーキングメモリの関係とは?具体例やサポートのポイント7つをご紹介

発達障害とワーキングメモリの関係とは?具体例やサポートのポイント7つをご紹介

Array

ワーキングメモリとは何か?

日常生活において必要な情報を一時的に記憶することや、同時に複数の作業をこなす記憶能力を「ワーキングメモリ」といいます。頼まれたことを記憶することができたり、複数の作業を同時にこなすことができるのは「ワーキングメモリ」が機能しているからです。

 

作業記憶や作動記憶とも呼ばれ、自身の行動や判断に深く影響しています。ワーキングメモリは、日々の活動に関わる重要な能力です。

発達障害とワーキングメモリの関連性

発達障害とワーキングメモリが低い人には、似たような特徴が見られます。発達障害には、衝動的で不注意な行動が見られたり、読み書きが苦手といった特徴があります。また、集中力がなく、すぐに気が散ってしまったり、物忘れが多いのも特徴でしょう。

 

これらはワーキングメモリの低い子どもと発達障害の共通点です。ワーキングメモリが低い人は、情報を一時的に記憶し、整理することが苦手な傾向にあり、発達障害と関連性があると考えられています。

 

出典:発達障害の理解と支援|追手門学院大学
参照:https://www.otemon.ac.jp/var/rev0/0000/5456/hashimoto.pdf

発達障害による特性と関連する具体例

発達障害の中でもADHDと呼ばれる「注意欠如・多動性障害」とLDと呼ばれる「学習障害」の特性に注目した具体例を紹介します。

 

ADHDは発達障害の1つで不注意や衝動性、多動性といった特徴が見られます。集中力に欠け、注意すべきことの見極めがつかない、忘れっぽいといった特徴があり、ワーキングメモリの機能の低さと関連していると考えられています。

 

LDは文字を読んだり書いたりすることが苦手で、学習的な能力に困難が生じます。文字を書くには、「文字を記憶すること」と「記憶した物を書く」という2つの作業が必要になります。

 

そして、見た物を「一時的に記憶する能力」と、「同時に複数の作業を行う能力」も必要になるのでワーキングメモリの働きが重要になります。読み、書きなどを苦手とするLDにも、ワーキングメモリとの関連性があると考えられています。

 

出典:ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療|厚生労働省
参照:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-04-003.html

ワーキングメモリが低い子どもの特徴の具体例8つ

ワーキングメモリが低い子どもには、どのような特徴が見られるのでしょうか。特徴を捉えておくことでその子への理解へと繋がるでしょう。

 

なぜそういった行動をしているのか、周囲が理解することで対応も変わってきます。そして、子どもがよりよく成長していけるよう手助けをすることもできるでしょう。ワーキングメモリが低い子どもの特徴を8つを紹介します。

1:集中力が弱く忘れっぽい

ワーキングメモリが低いと、目の前のことに集中できなかったり、忘れっぽくなりやすいです。「頼まれたことを忘れてしまう」や「周りの音や動きに敏感で気が散ってしまう」といった特徴が見られます。

 

周囲の音や動きに反応してしまい物事に集中できないため、忘れっぽくなります。なるべく刺激を減らし集中しやすい環境づくりが大切でしょう。

2:忘れ物や落とし物が多い

必要なことを頻繁に忘れてしまったり、物を何度もなくしてしまうといったことも見られます。ワーキングメモリが低い子どもは一時的に情報を記憶しておくことが苦手なため、物忘れが多い傾向にあります。

 

持ち物や忘れ物がないかを一緒に確認したり、忘れ物チェックを毎回のルーチンに取り入れていきましょう。

3:文章の理解に時間がかかる

文章を読んでいても内容を理解するのに時間がかかります。一度にたくさんの情報を頭の中に入れてしまうと、その情報を上手に整理することができず、内容の理解に時間を要してしまうのです。

 

文章を段階的に区切って話したり、具体的な操作を取り入れて話すと理解しやすくなるでしょう。

関連記事一覧

関連記事一覧へ