野良猫を駆除する方法と保健所・市役所で駆除してもらう方法
育児
2017.09.08
目次
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猫は単独行動を好む動物で、それぞれ縄張りを持っています。野良猫からの被害のある場所は野良猫の縄張り内にあり、野良猫が利用しやすい環境があるため定期的に野良猫がやってくるのです。
野良猫を寄せ付ける要因としては、餌がある、土や砂があってトイレにしやすい、日当たりが良く心地よいなどリラックスできる場所である、猫が隠れる場所があるなどが挙げられます。
トイレや休憩所、隠れ家に利用できそうな場所は、野良猫が入れないように猫よけグッズ類を使って対処しましょう。しかし、困るのは餌場になってしまう、もしくは餌場が近くにある場合です。だれかが側で野良猫に餌をやっていれば野良猫が集まってくるので、当然被害を与える行為が増える可能性があります。これがやっかいで、対処法が難しいのです。
猫問題は対人問題
よく野良猫に餌をやる人がいますが、可哀そうだから餌をやっている、でも飼ってないという主張をする方もいらっしゃいます。
餌をやっているなら放し飼いしているとみなせるのですが、責任は負いたくないため飼ってないと主張する無責任な人が跡を絶ちません。説得してどうにかなる場合はそれが1番良いですが、うまくいかない場合は工夫が必要です。
対処法としては、まず餌をやっている様子を監視カメラで撮影するなどし、証拠を得ましょう。次に、感情的にならないように気を付けながら被害を受けて困っている旨を話し、餌をやらないようにお願いしましょう。そして、話し合った事実をメモしたり録音したりするなどして、証拠として残しておきましょう。
説得は1度で終わらせず、複数回試しましょう。こちらは紳士的に対処している、問題を解決しようと努力している、という印象を与えるために必要です。
放し飼いをしている飼い主としっかり話し合おう
放し飼いの猫の飼い主は、餌は自宅でやっている場合が多いので、野良猫に餌付けをしている場合より被害が少ないことが多いです。しかし、糞尿被害は野良猫と同様なので、飼い主に被害を受けて困っていることを伝え、完全室内飼育するようお願いしましょう。
ここでもやはり証拠が必要です。猫が敷地内に侵入したり、糞尿をしている写真や動画を撮影し、それを添えてお願いしましょう。
猫は室内飼育ができる
犬は散歩が必要ですが、猫は完全室内飼育ができる動物です。猫は空間を縦に使えるので、キャットタワーなどを設置してあげれば、室内だけで十分に運動ができます。
外に出せば交通事故に遭う可能性があり、猫エイズや猫白血病などの伝染病を持っている野良猫との接触(ケンカや交尾など)で病気をうつされる可能性も高まります。
寄生虫をもらってくる可能性も同様ですし、猫を虐待する人も残念ながら存在します。猫にとって外はとても危険な場所であることは事実なので、放し飼いをしている飼い主に完全室内飼育のメリットを教えてあげましょう。
地域猫を世話しているボランティアと話し合おう
野良猫に餌をやっている人は単独の場合が多いですが、地域猫は違います。複数のボランティアがグループをつくって交代で面倒をみている場合がほとんどです。
野良猫の被害にあっていることを伝えると、ボランティア側から「地域猫を受け入れない=優しくない、冷たい、わがままな人」というマイナスのレッテルを貼られてしまう可能性があります。しかし、被害にあっていることは事実のため、証拠をしっかり残しながら冷静かつ確実に話し合いを進めましょう。
あなたが被害者であることをボランティアはもちろん、周りの住民や行政に印象付け、味方になってもらえるようにすることが重要です。
地域猫を推奨している行政に申し出る
地域猫を行政が支援している地域があります。安易に駆除するのではなく、野良猫がこれ以上増えないよう、不妊手術の費用を助成金として交付しています。これは、ある程度野良猫の繁殖を抑制する効果はありますが、不妊手術をされた猫は元の場所に戻されるため、糞尿などの野良猫被害の軽減に対しては大きな効果が期待できるものではありません。
しかし、次のステップに繋げるために、あなたが野良猫の被害に苦しんでいることを、証拠を添えて訴えることは無駄ではありません。
やれることは全部やった、できる対策は全てやってみた、でも被害はなくならないということを訴えておけば、次のステップに進みやすくなります。
出典:飼い主のいない猫対策:地域猫活動|環境省
参照:https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2806a/pdf/05_01.pdf
野良猫を駆除する際に気をつけるべき法律「動物愛護法」とは
やれることは全部やったが被害はなくならず困っている。このような状態になったら次のステップ、駆除を検討しましょう。ただし、気をつけるべきことがあります。
「駆除=殺す」というイメージがある人もいるでしょうが、猫を虐待したり殺すと「動物の愛護及び管理に関する法律」通称動物愛護法に違反し罰せられます。動物の虐待や遺棄は犯罪となり、みだりに殺傷したものは5年以下の懲役、または500万円以下の罰金に処されます。
繰り返しになりますが、駆除=猫を殺したり痛めつけることではありません。むやみに猫を傷つけることは絶対にやめましょう。
出典:動物の愛護及び管理に関する法律|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=348AC1000000105
野良猫に薬や毒餌の罠を仕掛けるのはNG
薬などを使って猫を駆除する方法がネットなどで紹介されていますが、先に述べたように動物愛護法に違反し、罰せられるので絶対にやめましょう。被害を受けているからといって、何をやってもいいわけではありません。駆除と称して殺したり傷つけたりすることは法律違反になります。
駆除しているところを見られなければ大丈夫と思うかもしれませんが、そう甘くはありません。昨今は犯罪防止のために、街中のいたるところに防犯カメラが設置されています。また、動物愛護団体やボランティアも猫の虐待を懸念しているので、既にトラブルに発展しているような場合には、相手側も警戒して虐待や殺傷の証拠集めをしている場合があります。
さらに、薬などを使って駆除する場合、駆除対象が野良猫だけにとどまらない場合があります。野良猫はもちろん、野生動物や野鳥などが薬や毒餌などで死んだ場合、保健所などで獣医師が遺体を検死解剖して詳しく調べることがあります。薬や毒餌を食べると中毒症状が出るため、人が殺したことが判ります。
そうなると警察なども動き始めます。殺人犯が最初は犬や猫などの小動物を殺し、だんだんエスカレートして最後は人間を殺傷したケースが多々あることは、一般にも知られているところです。自分で駆除しようとして、野良猫を傷つけるような行為は絶対にやめましょう。
出典:動物の愛護及び管理に関する法律|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=348AC1000000105
野良猫を罠で捕まえるのはOK?
野良猫を罠で捕まえる方法もあります。野生動物は許可を得ずに捕獲すれば「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」通称鳥獣保護法違反になります。しかし、野良猫の場合は自分で罠を買って、自分の敷地内で捕獲する場合は問題になりません。
ただし、駆除した後の扱いによっては動物愛護法違反になることがあります。駆除と称して猫をみだりに傷つける行為をしてはいけません。具体的には、野良猫を駆除して保健所に持っていくまでの間に餌や水を与えず衰弱させると虐待にあたり、罰せられます。また、劣悪な環境に置いて衰弱させることも絶対にいけません。
野良猫を捕まえたら、速やかに保健所(地域によっては動物愛護センター)に搬送しましょう。
出典:鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=414AC0000000088
自分で罠を用意して捕獲する前に市役所に相談しよう
自分で罠を用意して捕獲する前に、市役所などの行政に捕獲について相談しましょう。自治体によっては罠を貸し出してくれるところもあります。
野良猫は賢いので、罠にかからない場合もあります。トラップシャイといって、1度かかった経験があったり近くで見ていたりすると、罠は危険だと覚えてかからないのです。地域猫として1度捕獲されて不妊手術をされた後にリリースされた個体などは、かかりにくい傾向にあります。
また、野良猫を捕獲しようとしてタヌキやイタチなどの野生動物を誤って捕獲してしまうこともあります。先ほど述べたように、野生動物を許可なく捕獲すると鳥獣保護法違反になるので、行政に相談して捕獲するようにしましょう。
野良猫の保護については愛護団体やボランティアに相談できる
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