二十四節気「小寒」とは?伝統の慣習や美味しい食べ物も紹介!
季節の学び
2022.02.10
1月の1つ目の二十四節気「小寒(しょうかん)」。
2024年の小寒は1月6日(1月6日~1月19日)です。
では、「小寒」はどのような季節なのか詳しくご紹介します。
「小寒」とは?
一年のはじめの二十四節気「小寒(しょうかん)」。
新年の挨拶状は、この日を過ぎると「寒中見舞い」となります。
新年がはじまったばかりですが、もう「あけましておめでとう」ではなくなるのかと思うと、「一年は早いなぁ」なんて、さっそく思ってしまいますね。
古くから、小寒に入ることを「寒の入り」ともいい、この日から本格的な冬の寒さが訪れるとされています。
もう一つのお正月「小正月」とは…?
お正月は2つに分けられることをご存じでしょうか?
1月1日を「大正月(おおしょうがつ)」、1月15日を「小正月(こしょうがつ)」といいます。
大正月は年神様にお供えをして迎え入れる神聖な行事が中心であるのに対し、小正月はより人々の生活に密着した行事が多いのが特徴です。
農耕に深い関係のある様々な行事、主に「豊作祈願」「吉凶占い」「悪霊払い」のような行事が催されます。
豊作祈願の代表的な行事には、餅や米の粉を団子状に丸めたものを木の枝に飾る「餅花(もちばな)」や「繭玉(まゆだま)」があります。
また、大きな釜で炊いたお粥の炊きあがり方で、その年の五穀の収穫の吉凶を占う「粥占い(かゆうらない)」という風習もあります。
そして、大正月に飾った門松やしめ飾りを持ち寄って焼く「どんど焼き」は、一年の災いを払うものとして行われます。
他にも、小正月に小豆粥を食べると一年間健康でいられるという信仰や農作物の大敵である鳥の害を取り除こうとする行事「鳥追い」があります。
昔はこの日に、子どもたちが小正月の行事用にヌルデやヤナギの木で作った「祝い棒」で地面をたたきながら、鳥追い歌を歌って各家を回り、鳥を追い払う光景がよく見られたといいます。
これも農業が生活の中心だった日本らしい文化の一つですね。
小寒の時期の美味しい食べ物
「春の七草」
1月は古くから、年中行事が最も多く、人々が集い、新しい年を祝う月です。
今でも親しみのある1月の行事といえば、7日の「七草粥」。
この日(できれば朝食)は、七草を入れたお粥をいただきます。
お粥に入れるのは、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの七種で「春の七草」と呼ばれる野草です。
自然から新しい生命力を得て、無病息災と長寿を願うという風習です。
また、青菜が少ない時期に不足しがちなビタミンなどの栄養素を摂り入れたり、お正月のごちそうの食べ過ぎ飲み過ぎで疲れた胃腸を休ませたりという意味合いも含んでいます。
古くからの智恵を感じさせる、忘れたくない行事です。
そして、元旦から続いていたお正月を締めくくる行事として、ぜひこの時期に召しあがってみてはいかがでしょうか。
「ポンカン」
ポンカンが店頭に並ぶのは12月から3月の間ですが、市場にもっとも多く出回る時期は1月と2月で小寒の時期です。
ポンカンには色々な種類がありますが、形状から「高梢(しょう)系ポンカン」「低梢(しょう)系ポンカン」の2種類に分けられます。
「高梢系ポンカン」は腰高で球形。
平均で150g~180gと大きめのサイズが特徴です。
一方「低梢系」は楕円の形状で、サイズも「高梢系」に比べると小ぶりで平均100g~150gほどです。
ポンカンにはフルーツ由来の食物繊維の一種である「ペクチン」が含んでいます。
これはジャムのとろみの元でもあります。
整腸作用があるとされており、便秘の予防・改善効果が期待されます。
ポンカンは皮が剝きやすく、とても食べやすいフルーツです。
そのまま食べたり、ペクチンを含んでいるのでジャムを作ってみたり、お菓子にしても良いですね。
旬の時期にぜひポンカンの味と香りをたっぷりと堪能してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、小寒についてご紹介しました。
小寒には寒中見舞いを出したり、七草粥を食べたり古くから伝わる風習が数多くあります。
年末年始は帰省や旅行など楽しみもたくさんありますが、1年の中でも特に生活リズムが崩れやすく、気づかないうちに疲労が溜まる時期です。
まずは胃腸を休め、あたたかい食べ物からしっかり栄養を摂り、本格的にやってくる冬を乗り越えましょう。
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