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いとおかしの5つの意味|いとおかしの現代と古語での意味を紹介

いとおかしの5つの意味|いとおかしの現代と古語での意味を紹介

いとおかしの意味2:優れた

いとおかしを「優れた」意味として表す場合には、「いとをかしき琴の音」ならば現代語訳では、「とても見事な琴の音が聞こえてくる」になります。

これは「優れた」「優美な」「素晴らしい」という意味に置き換えていいでしょう。いずれも琴の音の美しさを称賛する言葉が表されています。

いとおかしの意味3:風情がある

「枕草子春はあけぼの」の中では、趣を「また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし」と謳われています。

風情があるを、春あけぼの中では、「雨など降るもをかし」これを現代語にすると「雨などが降るのも風情がある」という意味になります。枕草子では「をかしの文学」言われこのように「をかし」という表現が多く使われていました。

いとおかしの意味4:興味深い

いとおかしの意味を「興味深い」で表している中に、有名な物語の「竹取物語」があります。その中の「をかしきことにもあるかな」を現代文に直すと「興味深いことだなあ」という意味になります。

徒然草では、「また、野分の朝(あした)こそをかしけれ」を現代文で表すと「また、野分の朝(あした)こそをかしけれ」が「また、大風の翌日は興味深いものがある」になります。

いとおかしの意味5:面白い

いとおかしを、面白いまたはこっけいと、表されているの言葉が、今時期物語の中にあります。「妻、をかしと思ひて、笑ひてやみにけり」の「をかし」で「妻は、こっけいだ」と、笑い夫を責めるのをやめてしまった」と使われています。

江戸時代には、こっけいとは「面白い」という意味でした、ここから現在の「おかしい、おもしろい」に至ったと言われています。

季節ごとの「いとおかし」

「いとおかし」ではなく「いとをかし」を使って説明します。古典で使われた「いとをかし」と言えば、枕草子」になります。「枕草子」の中で「いとをかし」とはどのように使用されていたのでしょうか。

「いとおかし」ではなく「いとをかし」が正しい表記になりますので、ここからは枕草子の「いとをかし」を実際の例文からご紹介していきましょう。美しい物を感じる価値観はそれぞれです。どんないとをかしが出てくるのでしょうか。

春の「いとおかし」

春の「いとをかし」で言えば、「春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。」

現代文に訳すと、「春は明け方がいい、だんだんと白くなっていく山の稜線が少し明るくなって、紫がかった雲が細くたなびいている景色の、趣き深くとてもいい」となります。

夜空の青と朝明けの薄い光が混じり会う時間に美しい紫がかった雲を見ることができます、これが春のいとをかしを表しています。

夏の「いとおかし」

夏の原文では「夏は夜 月の頃はさらなり 闇もなほ、蛍の多く飛びちがひたる また、一つ二つなどほかにうち光て行くもをかし 雨など降るもをかし」最後にをかしが使用されています。

現代にすると「夏は夜がいい、月が輝いている時間帯は言うまでもなく、月が澄んでいない闇の時でも、蛍が多く飛んでいるのがいい、たくさん飛んでいなくても蛍が一匹二匹とほのかに飛んでいるのも、趣があり雨が降っている時も趣がある」になります。

秋の「いとおかし」

原文のおかしを秋で表すと、「秋は夕暮れ。夕日の差して山の端いと近うなりたるに、鳥の寝所へ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛び急ぐさへあはれなり まいて雁などの連ねたるが、いと小さく見ゆるは、いとをかし。日入り果てて、風の音、虫の音など、はた言ふべきあらず」となります。

この文のいとをかしの部分は、「ましてや雁などが列を作って飛んでる様子は、趣があっていい」「趣がある」と訳されています。

冬の「いとおかし」

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