トイレットペーパーの芯でできる!ピンホールカメラの作り方
「家にあるもので自由研究の工作がしたい」
「時間をかけずにできる自由研究はある?」
「小学校低学年でもできる簡単なテーマを知りたい」
このように、手軽にできる自由研究を探している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、トイレットペーパーの芯を使ったピンホールカメラの作り方を紹介します。ピンホールカメラとは小さな穴をあけた簡易カメラのことで、レンズは使用しません。材料も身近なものばかりのため、思い立ったらすぐに取り掛かることができるでしょう。
完成したピンホールカメラで映した景色をスマホで撮影したり、被写体を考えたりと、保護者も一緒に楽しめる自由研究テーマです。この記事を参考に、お子さんとぜひ作ってみてください。
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目次
トイレットペーパーの芯でピンホールカメラを作ってみよう
ピンホールカメラはレンズを使わないカメラで、写真の起源とも言われています。
その仕組みは、光を遮断した暗い箱に小さな穴(ピンホール)を開けて光を通し、反対側の面に像を映し出すというシンプルなものです。今回の実験では、カメラ本体にトイレットペーパーの芯を使い、黒い紙で閉じた面にまち針でピンホールを開けて光の入り口を作ります。
ピンホールカメラができたら、映った被写体の像をスマホのカメラで撮影してみましょう。ひとりでピンホールカメラの位置を調整しながらスマホを構えるのは少し難しいため、撮影するときは保護者も一緒に行うのがおすすめです。
実験に必要なもの・環境・準備
- トイレットペーパーの芯 2本
- はさみ
- 油性マーカー(黒)
- セロハンテープ
- トレーシングペーパー
- 黒色の紙
- 鉛筆
- まち針
準備するのは身近な材料ばかりです。像を映すスクリーンの役割でトレーシングペーパーを使いますが、手元にない場合はクッキングペーパーでも代用できます。
また、まち針の代わりには安全ピンの尖った部分なども使えますが、アイスピックのような太めのものだとピンホールが大きくなってしまうため向きません。直径0.5~1mm程度の穴があけられる細い形状のものを用意しましょう。
なお、ピンホールカメラは暗い場所から明るい方向を見るほうが、像がはっきり映りやすくなります。観察に屋外の光を利用する場合は、天気の良い日に実験すると良いでしょう。
実験の方法・手順
- トイレットペーパーの芯Aを縦に切り開き、内側を油性マーカーで黒く塗りつぶす
- トイレットペーパーの芯Bの内側に芯Aを差し込み、抜き差ししやすい大きさに芯Aを調整する
- 調整した芯Aをサイズが変わらないように抜いて、切れ目を外側からセロハンテープで固定する
- 芯Aを縦にしてトレーシングペーパーにのせ、外周を鉛筆でなぞり、その円の1.5cmほど外側に円を書く
- 外側の円をハサミで切り、内側の円に向かって放射状に10~20カ所ほど切り込みを入れ、芯Aの片側をぴったりとふさいで切り込み部分をセロハンテープで固定する
- 芯Bを縦にして黒色の紙にのせ、外周を鉛筆でなぞり、その円の1.5cmほど外側に円を書く
- トレーシングペーパーと同様に内側の円に向かって切り込みを入れ、芯Bの片側をふさぐようにセロハンテープで固定する
- 芯Bに貼り付けた黒色の紙の中心あたりにまち針を刺して、直径0.5~1mmほどの穴を開ける。
- 芯Bの中に芯Aを差し込んで完成
カメラの作成で気をつけたいポイントが2つあります。
1つ目は芯のサイズ調整です。芯Aと芯Bの間のゆるみが大きいと余計な光が入ってしまうため、抜き差しの調整をする際は少しきつめにしておきましょう。このゆるみは後から微調整することも可能です。
2つ目は円形に切った紙を芯に貼り付ける工程です。光をとらえてきれいに被写体を映すには、紙を歪ませず太鼓の皮のようにピンと張った状態に仕上げるのが理想です。しかし、紙が円形で固定しにくいため、貼り付けに苦戦している場合は保護者がサポートしてあげると良いでしょう。
実際、この作業を小学校1年生の子どもが一人でやってみたのですが、表面が大きく歪んでうまく貼れませんでした。そこで、切り込みを入れた部分を保護者が芯に押さえつけ、子どもが少しずつセロハンテープで仮止めし、最後に仮止めの上からぐるっと一周テープを巻き付けるやり方にするとスムーズにできました。
実験からわかること
ピンホールカメラを覗くと、景色が上下逆さまに映る様子が観察できます。
ピンホールカメラは、小さな穴を通ることができたわずかな光がカメラの中に被写体を映し出す仕組みです。上方面から入った光はピンホールを通ってスクリーンの下部に像を結びます。同様に、カメラの下方面から入った光はピンホールを通ってスクリーンの上部に映ります。
こうしてピンホールで光が交差することによって、ピンホールカメラの中では被写体の像が上下逆さまに映るのです。
天気や光の強さなど、条件を変えることで見え方が様々に変化します。アナログなカメラの世界をぜひ楽しんでみてください。