【10分自由研究】牛乳パックで「橋」を作ろう!

目次

〜構造と強さのヒミツを調べる10分自由研究〜
【小学生向け・身近な材料でできる】

「自由研究、何をしたらいいか迷っている…」
「身近なもので簡単にできるテーマはない?」
手軽だけど人とかぶらない自由研究をしたい!

そんな小学生と保護者の声に応えてご紹介するのが、牛乳パックを使った『橋づくり実験』です。
準備も簡単で10分でできる研究ですが、建築の構造や重さのかかり方など建築の基本原理がしっかりと学べます。
家にある材料ですぐにできるので、提出まで時間がない!と焦っている人にもおすすめです。
工作と実験を同時に楽しみながら、自由研究をやり切ってみてください。

この自由研究のポイント

牛乳パック×構造実験で「橋の強さ」を検証

10分で作れる簡単な工作なのに、本格的な学びがある

トラス構造、力の分散など、大人も「なるほど!」がある内容

✅ 夏休みの自由研究にぴったり。短時間・材料少なめ・人とかぶらない!

1.どうして橋は壊れずに立っているの?

私たちが日常で目にする橋や建物。
重たい車や人が通っても壊れないのは、「構造」に秘密があります。
今回は、身近な材料「牛乳パック」を使って、構造の強さを自分の手で調べてみましょう!

2. 用意するもの(全部家にあるものでOK)

・牛乳パック(1L) 2〜3本(洗って乾かしたもの)

・はさみ、ホチキス

・おもり(例:積み木、消しゴム、小石など)

・紐(おもりを吊り下げる時に使う)

・本や箱(橋を置く「岸」として使う)

・ノートやスマホ(記録用)

・丸い筒状のもの(空き缶など)

3. 3つの橋を作ってみよう!

A. 平板橋(へいばんばし)

牛乳パックを開いて幅7 〜10cm、長さ20cm程度の板を作ります。


B. 三角橋(トラス型)

牛乳パックを開いて上下を切り取り、三角形の筒を作ります。ホチキスで両端を止めると簡単です!

C. アーチ橋

牛乳パックを細長く切り、丸い筒に巻いてアーチ状にクセをつけます。
このアーチ型を、四角く切り取った牛乳パックにホチキスで止めます。

4. 実験方法:どの橋が一番強い?

1.机に本などを2冊置いて、その間に作った橋を渡します。

2.おもりを1個ずつ中央にのせて、「いつ壊れるか(曲がる・落ちる)」を記録

 

 💡Q. 三角橋の上におもりが載せにくい時はどうしたら良いの?

      A. イスなどの台の間において、紐でおもりを吊り下げよう!

3.結果をノートや表に書き出す

5. 実験結果(例)

 

橋の形 耐えたおもりの数 観察メモ
平板橋 0個 すぐにたわんだ
三角橋 4個 安定していて崩れにくい
アーチ橋 3個 少したわむが安定していた

6. なぜ強さが違うの?〜構造のヒミツ〜

「構造力学」という分野では、形や構造によって力の伝わり方が違うことが知られています。

・三角形やアーチ型は力を分散させる「安定した形」

・平板は力が一点に集中するので弱い

これらのしくみは、実際の橋(トラス橋・アーチ橋)や建物(高層ビル・スタジアム)にも応用されています。

大人向けコラム: この実験は、建築や土木の現場でも使われる「応力」「分散」「変形耐性」などの概念につながります。特にトラス構造(三角形の連続構造)は、古代から現代に至るまで建築物の基礎を支えてきた設計技術の1つです。

7. 自由研究のまとめ・書き方例

① テーマ(タイトル)は具体的に!

ポイント:構造の種類と比較を入れることで、何を調べる研究なのかが一目で伝わります。

NG:「牛乳パックで橋を作る」
OK:「牛乳パックで橋を作ってみた!三角・台形・アーチ、どれがいちばん強い?」

② きっかけ・目的は「疑問や興味」から

ポイント:「自分の問い」から始まると、読者も親近感を持ちやすくなります。

・なぜ橋は崩れずに車を支えられるの?
・家にある材料で、どれだけ丈夫な橋が作れるか知りたい!
・三角形が強いって聞いたけど、本当にそうなの?

③ 準備したものを正確に

ポイント:材料は“なぜそれを使ったのか”が説明できると◎(例:同じ種類の積み木の重さが一定で比較に向く)

④ 実験方法は「写真 or 図解」が効果的!

ポイント:実験の手順は「誰でも再現できる」くらいに詳しく書くのが大切です。

⑤ 結果は表やグラフでまとめる

ポイント:記録をビジュアル化することで、比較が明確になります。(5. 実験結果(例)参照)

⑥ 考察:なぜそうなった?

ポイント:構造的なしくみ(力の向き・変形のしにくさ)を自分の言葉で表現すると◎
さらに、本物の橋の例(トラス橋、アーチ橋)に触れると説得力のある内容になります。

・三角形は「力を分散」する構造だから強い→多数の三角の骨組みで出来ている橋が多い
・平板は力が一点に集中するから弱い

⑦ 感想と応用アイデア

ポイント:「この先に何をやってみたいか」が書かれていると、研究としての発展性が伝わります。

・意外と三角形が強かったのがおどろき!
・もっと長い橋や、橋脚のある構造も作ってみたい
・段ボールやストローなど他の材料でもやってみたい!

8. 発展アイデア

・材料を変えて比べてみよう

紙、段ボール、割りばし、ペットボトルなどで橋を作り、素材による強度のちがいを比べられます。

・長さや幅を変えてみよう

同じ構造でも、橋の長さが変わると強さにどう影響するかを調べると、より本格的な研究に。

・実在する橋を調べて、模型にしてみよう

トラス橋、アーチ橋、吊り橋など、本物の橋のしくみを調べて、その構造で模型を作るのもおすすめです。

 まとめ:橋は「形」で強さが変わる!

この自由研究では、「橋の形で強さが変わる」という建築の基本原理を、身近な材料で楽しく学べます。
10分でできて準備も簡単ですが、本格的な学びがある自由研究です。
家にある牛乳パックが、未来のエンジニアの第一歩になるかもしれません!