よごれた水を洗浄する方法とは?ペットボトルを使った実験手順について紹介
「子供にも、SDGsに興味をもってほしい」
「子供とエコについて考えたい」
「夏休みの自由研究におすすめの実験が知りたい」
遊びや実験を通して、環境について子供と学びたい保護者の方も多いのではないでしょうか。
身近な存在である水がテーマの実験は、環境を学ぶのにおすすめです。本記事では、ペットボトルや炭などで作った簡単な装置で、よごれた水を洗浄する方法を紹介します。
家で行うのはもちろん、キャンプなど炭を使うアウトドアの際に子供と取り組んでみてもよいでしょう。よごれた水をどうすれば洗浄できるのか、よりきれいな水にするためにはどう工夫すればよいのか、子供と一緒に考えながら実験してみてください。
よごれた水を洗浄するには時間がかかる、元の水より洗浄された水の量が少なくなっているなど、実験を通して水の大切さを学んでいきましょう。
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目次
ペットボトルでよごれた水を洗浄できる?
水道をひねるときれいな水が出てきますが、元からきれいな水だったわけではありません。なぜきれいな水が出てくるのでしょうか。よごれた水はどのようにきれいになるのでしょうか。
よごれた水を洗浄するろ過装置は、ペットボトルと炭、脱脂綿などを用いて簡単に作れます。濁っていた水がろ過装置を通ると透明になって出てくる洗浄の様子を、子供と観察してみてください。
普段何気なく使っている水の大切さに気づいたり、エコに関心を持つきっかけになったりするかもしれません。身近な存在である水について学べるおすすめの実験です。
実験に必要なもの・環境・準備
実験に必要な道具は、下記のとおりです。ペットボトルの蓋に穴を開ける工程では、くぎではなくプラスドライバーを使ってもよいでしょう。
備長炭は砕いて使用しますが、活性炭で代用しても構いません。
- 2.0Lまたは1.5Lペットボトル2本
- 備長炭3本くらい
- 台所用水切りネット1枚
- よごれて良いタオル
- ポリエステル製脱脂綿(ペットボトルの3分の1くらい)
- かなづち
- くぎ(ドライバーでも可)
- なべ
- 透明なコップ
- よごれた水(泥水や絵の具を溶いた水)
実験の方法・手順
- ろ過装置を作る
- よごれた水をろ過装置に流す
- ろ過される過程やろ過された水を観察する
ペットボトルの1本は底(A)を、もう1本は上から3分の1あたり(B)を目安に、はさみで切り取ります。ペットボトルキャップの1つにかなづちとくぎを使って穴を開け、ペットボトルAに蓋をしておきましょう。
飛び散らないようにタオルで包んだ備長炭をかなづちで砕き、台所用水切りネットに入れ流水で洗い流します。洗った後は、そのまま鍋で煮沸消毒します。
ペットボトルAの口を下にし、脱脂綿・水切りネットに入れた備長炭の順に中に詰めましょう。ペットボトルBにペットボトルAをさせば、ろ過装置の完成です。
ろ過装置に、泥水などよごれた水を上から流してみましょう。ゆっくりと水がろ過され、流れていく様子を観察してください。白い脱脂綿によごれがついていく様子が見られるでしょう。ペットボトルに溜まった水が、はじめに流した水より透明になっていることが確認できます。
よごれた水を多めに作っておくと、ろ過前とろ過後の水の違いを比較できるためおすすめです。
実験からわかること
なぜ、真っ黒な炭を通過した水がきれいになって出てくるのでしょうか。炭にはとても小さな穴(数ミクロン~数百ミクロン)がたくさん開いています。穴がたくさん開いているため、炭の表面積はとても大きいのです。
通過するときに水のよごれが炭にくっつくのですが、炭の表面積が大きいことでたくさんのよごれが吸着され、水がきれいになります。
もしろ過がうまくできていないようであれば、滞留時間を長くするために脱脂綿をぎゅっと固めに詰めてみてください。1度ろ過した水を2回、3回とろ過して、洗浄された水の変化を観察してみるとよいでしょう。