【10分自由研究】紫キャベツで色が変わる!pHを調べる簡単実験

目次

紫キャベツで色が変わる!? たった10分でできる不思議なpH実験【小学生向け自由研究】

「自由研究の提出まで時間がない!」
「 身近な物で、人と違う実験がしたい!」
子どもと一緒に理科の楽しさを体験したい!」
そんな方にぴったりの【かんたん・カラフル・学びあり】な理科実験です。

冷蔵庫にある“紫キャベツ”が、まるで魔法のインクに!?
レモンや石けん水を混ぜるだけで、紫・ピンク・青・緑と色がどんどん変化する、驚きの化学反応を自宅で体験できます。
この実験では、酸性・中性・アルカリ性(pH)の違いで色が変わる仕組みを楽しく学べます。
材料も時間も最小限でOKなのに、大人も「面白い!」と感じるほど深い学びがあり、
自由研究としてしっかりまとめられるのもポイントです。

この実験で学べること

・酸性・アルカリ性の違いが色で見える

・食材でできる「天然のpH指示薬」を体験

・小学生でも約10分でできて、理科・化学・食育の学びにつながる

・発展でアントシアニンとpH反応の化学的メカニズムもわかる

用意するもの(材料)

・紫キャベツの葉:2〜3枚

・お湯:約100ml

・ボウルや耐熱カップ

・茶こし or キッチンペーパー

・スポイト or スプーン

・小さな透明コップ(紙コップやプラスチックコップなど)

・酸性・アルカリ性の液体:

・酢、レモン汁(酸性)

・重曹水、せっけん水(アルカリ性)

実験の方法(所要時間:約10分)

① 紫キャベツの葉を細かくちぎり、ボウルに入れます。
② 熱湯を注ぎ、5分ほど置いて紫の汁が出るのを待ちます。
③ 茶こしでこして「紫キャベツ液(インジケーター)」を作ります。

④ 小さなコップに液を分け、各種液体を少しずつ加えて色の変化を観察します。

実験結果の例(色の変化一覧)

実際にいろいろな液体を試してみると、紫キャベツ液の色がこんなふうに変化します。

液体の種類 pHの目安 色の変化例
レモン汁 2〜3(酸性) 鮮やかなピンク色
3〜4(酸性) 赤っぽいピンク色
水道水 6〜7(中性) 紫色(変化なし)
重曹水 8〜9(アルカリ性) 青〜青緑色
石けん水 10〜11(アルカリ性) 緑色

※温度や濃さによって多少違いがありますが、明確な変化が見られて楽しいです!

 

色が変わる原理

紫キャベツに含まれている「アントシアニン」という色素成分が、pH(酸性・アルカリ性の性質)によって構造を変えることで、光の吸収のしかた=色も変化します。

・酸性の液体(pHが低い)に入れると、アントシアニンは赤っぽい色の構造になります。
・中性では、安定した紫色のまま。
・アルカリ性になると、青や緑に変化するような構造に変わります。

このように、1つの色素がpHによって色を変えるしくみを「pH指示薬(インジケーター)」と呼びます。

ワンポイント豆知識
アントシアニンはブルーベリーや紫いもなどにも含まれていて、天然の食品添加物としても活用されています。理科と食のつながりを感じられるテーマですね!

応用アイデア:社会とのつながりを考えるpH実験

■ 環境問題とつなげてみよう!

紫キャベツの色の変化は、水の「酸性・アルカリ性」を見分けられる性質(pH指示薬)を利用しています。
これを使って、川の水・雨水・洗剤水など、身近な水の性質を調べてみよう!
例えば、酸性雨や排水が環境にどのような影響を与えるかを考えるきっかけになります。

■ 食の安全や食品ロスとつなげてみよう!

食品のpHは保存状態や腐敗具合にも関係しています。
例えば、酸っぱい食品(お酢・梅干し)は腐りにくく、アルカリ性に傾くと腐敗が進むこともあります。
pH変化を見て、「食品の保存」や「食中毒予防」との関係に関心を持つこともできます。

■ エコやサステナビリティにつなげてみよう!

紫キャベツの色素は天然の指示薬。化学薬品を使わずに環境にもやさしく、リサイクル野菜としても使えます。
廃棄予定の野菜を有効活用する視点から、食品ロス削減エコな暮らしのヒントにも。

自由研究の広げ方としての提案

「なぜこうなるのか?」を自分なりに調べたり、地域や家庭での事例を探したりすることで、探究型学習に発展させることができます。
実験で終わらせず、考察や社会とのつながりまで書けると、評価もぐっとアップします!

応用アイデア:より楽しめる

・「紫キャベツ試験紙」を作って、色見本を作ってみよう!

・紫キャベツ液を絵の具代わりにして「酸性アルカリ性アート」にしても面白い!

・ゼリーやかき氷にかけて「食べられる実験」にしてみよう!

紫キャベツのpH実験に合わせた自由研究のまとめ方のポイント

① テーマ(タイトル)は具体的に!

ポイント:「何をどう調べたか」がタイトルでわかると◎

NG:「紫キャベツの色が変わる実験」
OK:「紫キャベツの汁でpHを調べよう!身近な液体で色の変化をくらべてみた」

② きっかけ・目的は「疑問や興味」から

ポイント:自分の「なんで?」「やってみたい!」がスタートになると、読み手にもわかりやすくなります。

・家にあるいろんな液体で、どんな色に変わるのか知りたい!
・理科で習った「pH」って、ほんとうに色でわかるの?

③ 準備したものを正確に

ポイント:材料は「なぜそれを使ったか」も説明できると◎

・紫キャベツ(色が変わる液体を抽出するため)
・お湯(キャベツをゆでて色水を作る)
・調べたい液体(お酢、レモン汁、重曹水、石けん水など)
・コップやスプーン、ざるなど(実験に必要な道具)

→ 身近にあるものだけでできる!という点も書くと親しみやすくなります。

④ 実験方法は「写真 or 図解」が効果的!

ポイント:誰が見てもマネできるくらい、くわしく&順を追って書くのがコツ!

→ 手順ごとに「写真」をつけると、見やすくなります!

⑤ 結果は表やグラフでまとめる

ポイント:色の変化やpHの分類がひと目でわかる表が◎(上記の実験結果の例参照)

⑥ 考察:なぜそうなった?

ポイント:色が変わった理由を「自分の言葉」で説明してみよう。

・紫キャベツにふくまれるアントシアニンという色素が、酸やアルカリに反応するから。
・酸性のものは赤〜ピンク、アルカリ性のものは青〜緑に変わる。
・紫キャベツの汁は「天然のpH試薬」として使える!

→ 理科の学習内容や、食品添加物、環境問題にもつながるテーマにふれると深みが出ます。

⑦ 感想と応用アイデア

ポイント:「次はこんなこともやってみたい!」が書かれていると、研究の広がりが伝わります。

・お酢と重曹をまぜたら、色はどうなるのかも試してみたい。
・自分で「紫キャベツ試験紙」を作って、色見本を作ってみたい!
・池や川の水を調べて、自然の酸性・アルカリ性を見てみたい。

SDGs(環境を守る)や、食品の安全にもつながる実験であることにふれると、より大人にも響きます。

まとめ

この実験では、紫キャベツの色素「アントシアニン」がpHの違いによって赤・紫・青・緑と美しく変化します。「酸性・アルカリ性」の違いを“色の変化”で目に見える形にできる、科学の入り口にぴったりな実験と言えるでしょう。

特別な道具は必要なく、家にある材料で手軽に行えるのも魅力です。

さらに、食品ロス削減や環境への気づきといったSDGs的な視点も取り入れやすく、「家庭科」「理科」「総合学習」にも応用可能です。

簡単・短時間・身近でできるのに、「すごい!」が詰まった科学実験。ぜひ夏休みの自由研究にチャレンジしてみてください!