読解力がない子供への対処法9つ|子供の読解力がない原因となるものとは
教育(小学生)
2021.05.07
目次
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読解力を身につけるためには、「語彙力」「理解力」「要約力」など他の能力も必要です。そのため、子供の読解力を上げたい場合は、あらゆる方向からの対策が大切になってきます。
ここでは、読解力がない子供への効果的な対処法を9つ紹介していきます。
1:声にだして読む音読をさせる
小学校の国語の宿題でもよく出される「音読」は、読むことの基本中の基本です。
声に出して文章を読むことで、しっかりと文字を追うことができるようになり、子供に多い飛ばし読みを防止することができます。
飛ばし読みをするクセがついてしまうと、文章の重要ポイントを見逃してしまう可能性があるうえに、なかなか直りません。
音読を聞く側の保護者も適当に聞き流すのではなく、おかしな文章になっていたり読むのにてこずっていたりした時は、一緒に読んであげると良いでしょう。
2:少しずつ読む量を増やす
読む量を増やしていくことも重要なポイントです。子供は、興味のあるものなら積極的に読みます。
たとえば、好きなおもちゃのチラシや遊園地のパンフレットであれば、じっくり見たり読んだりするので、その時に一緒に見ながら読んであげるというのも1つの方法です。
また、日本の子供は漫画を読む傾向が強く、漫画では読解力はつかないという考えの方もいるかもしれません。
しかし、文章を読み理解するという点では漫画も他の本と同じで、興味を持って読むことができるということからも、漫画を読むことは読解力を向上させる方法として有効です。
3:辞書で語彙力を増やす
文章を正しく理解するためには語彙力を増やす必要があり、そのためには辞書を活用するのが効果的です。
ただし、単に「辞書を読め」と言われても、楽しくなければ学習意欲も湧いてこないでしょう。
子供がわからない単語を聞いてきた時には、「じゃあ一緒に調べてみようか」と一緒に辞書を引く習慣をつけてみることをおすすめします。
小学生向けのフルカラーで見やすい辞書も充実しているので、そういったものを使ってみると、子供も辞書を引くのが楽しくなり、自然と語彙力が上がっていくでしょう。
4:絵や文を媒体変換する習慣をつける
絵を文章にしたり、文章を絵にしたりする媒体変換は、読解力の元となる理解力を上げるために効果的な方法です。
媒体変換をするためには絵や文章をしっかりと理解する必要があり、さらにその内容を自分の中で別の言い方や形に変換しなければなりません。
そのため、与えられた条件を正確に理解する「理解力」、知識に照らし合わせてものを比較検討する「比較力」、得た知識を説明したり変換する「表現力」の3つの力が必要になり、そのどれもが読解力につながる要素となっています。
5:なんでも疑問を持たせる
何にでも疑問を持ちながら文章を読んでいくと、考える力が身につき読解力の向上につながります。
たとえば小説を読む時は、「この登場人物はどんな人なのだろう」、「ここはどんな場所なのだろう」などと考えながら読んでみると想像が膨らみ、物事をより細かく理解することができます。
一例として、芥川龍之介の『羅生門』で考えてみると、「なぜ羅生門が舞台になっているのだろう」、「なぜ下人は老婆の行動を悪と断定したのだろう」というように、物語に踏み込んで考えれば、疑問はたくさん湧いてきます。
このように、集中して読むことで疑問が湧き、物事を分析しながら読んでいくことができるので、思考力や読解力を鍛えることにつながっていきます。
6:自分に置き換えさせる
子供が本や文章を読んでいた時は、「自分ならどうするか」を考えさせてみましょう。物事を自分に置き換えて考えることで、「読解力」に必要な「思考力」を身につけることができます。
たとえば、「この主人公の考えについてどう思う?」「もし自分がその立場だったらどう考える?」などと投げかけることで、子供に自分のこととして考えさせることができます。
7:目的を考えさせる
国際経済全般について協議することを目的とした国際機関(OECD) が提案する「読解力」は、「書かれた文章を筆者の目的と意図に応じて正確に読む力」と、「読み手の目的に応じて文章の中から必要な情報を正確に取り出すこと」を意味します。
これは、日本がこれまでの国語教育で使用してきた言葉の考え方とは大きく異なりますが、上記のように、筆者と読者それぞれの目的を考えて文章を読むことで、より細分化し深く理解できるようになります。
さらにどういう目的に合わせて使われる文章なのかを考え、明確にすることで、要約力や読解力を高めることにつながります。
8:字数制限をつけて要約させよう
子供が本や文章を読んでいたら、それを読み終わった後に「○○文字以内でまとめてみよう」と文字数制限をつけて要約させると、「読解力」を付けるために必要な「要約力」が身についてきます。
論文用紙のように、マス目のあるものを使って書いてもらうとわかりやすいでしょう。
「この文章は結果的に何を伝えているのか」や「この本の趣旨は何なのだろうか」といったことを適切に要約するためには、必要な情報といらない情報とに正しく分ける能力が必要になります。
要約に慣れていなかったり苦手な子の場合は、細かくさまざまな情報を書いてしまう傾向があるため、初めのうちは文字数を多めに設定し、徐々に減らしていくようにしましょう。
9:本を読んだらメモをつけさせる
簡単な読書感想文のようなイメージで、短くても良いので本を読んだらメモをつけるようにすると良いでしょう。
メモの内容は、読んだ本の「タイトル」「あらすじ」「感想」の3つを簡単に書きます。
読んだ内容を頭の中を整理して自分の言葉で言語化することで、より記憶に強く残り本の内容を忘れなくなります。
また、「あとでメモを書く」と思いながら読書をすることで、ただ何となく読むのではなく、考えながら読むようになるため、読書の質が上がります。
ただし、子供が自発的に続けるのは大変なので、「メモを1つ作ったらご褒美シールがもらえる」など、楽しく意欲的に取り組める工夫をしてみて下さい。
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