数学的な考え方の要素8つ|文部科学省による新学習指導要領についても紹介 数学的な考え方の要素8つ|文部科学省による新学習指導要領についても紹介 - 2ページ目 (4ページ中) - chokomana
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数学的な考え方の要素8つ|文部科学省による新学習指導要領についても紹介

数学的な考え方の要素8つ|文部科学省による新学習指導要領についても紹介

学校段階の数学的考え方が分かったところで、具体的に数学的考え方を育てる8つの要素を紹介します。小学生・中学生・高校生のどの学校段階においても、子供たちが数学的考え方を形成するための大切なポイントとなります。

1:様々な角度からの視点

この要素は定義の中では、「統合的(に考える)」の部分に相当する要素です。

文部科学省は具体的な技能についても言及しており、適用範囲を広げる、条件を変える、新たな視点から捉え直すなどが挙げられています。

これらを身に付けるためには事象を1つの視点のみで観察するのではなく、違う方法が無いか考えたり、異なる数字などを当てはめたりすることに取り組む必要があります。

2:情報の整理

これは「論理的(に考える)」ことのために必要な要素です。

具体的には順序よく考えたり、根拠を明らかにしたりすることが求められています。そのためには、問題の中から必要な情報を選び、それを正しく解釈しなければなりません。

数学の事象は複雑なものが多いので、この要素は問題を解く上で重要なものになります。普段の学習の中で何度も情報整理を繰り返すことが有効です。

3:イメージ化

これは、数量や図形に着目するという基本的な部分に必要な要素です。

前項で述べた情報の整理をするためにはそもそも情報を読み取ることが必要です。そのためにまず、問題の文章で書かれた事象を頭の中で類推しなければいけません。

正しくイメージ出来れば、必然的に情報の取捨選択も出来るので、問題を理解しやすくするためにもイメージ化を心がけることが必要だと言えます。

4:モデル化

ここでのモデル化は発展的に考えることにつながります。

具体的には個々の事象から、応用可能な普遍的性質を見つけることです。この結果、他の事象についても考えられるようになったり、数学の本質について理解出来たりするようになります。

このモデル化が出来れば、応用的な問題も分かるようになるので、数学的な見方・考え方の形成に大きく寄与します。

5:問題の変換

これは、「数量や図形及びそれらの関係に着目して捉える」ことに必要なことです。

算数・数学の問題文は一度読んだだけではわかりづらいものが少なくありません。それを正しく捉えるためには、自分が分かりやすいように変換することが大切です。

イメージ化するためにも正しい読み取りが必要なので、わかりづらいと感じた時は一度立ち止まって問題の変換に取り組むことが重要になります。

6:問題の分解

これは前項の内容に似ているようにも見えますが、少し違います。論理的に考える作業に必要な要素が問題の分解です。

問題文を理解できてもそれを頭の中で整理出来ないと意味がありません。事象の内容を順序よく理解すれば、帰納的な思考で数学の問題に取り組めます。

問題の中の多くの要素を分解すれば、情報の整理も容易になるのでこの能力は身に付けたいものになります。

7:プロセスの統合

数学的事象を統合的・発展的に考えるためにはこの要素が必要不可欠です。

教育段階が上がるほど扱う事象はより複雑になっていきます。それに伴い、問題を解くために行うプロセスも増えてしまいます。それらを統合して全体の様子を捉えられれば、より深い理解につながります。

問題に対してだけではなく、自分がしているプロセスに対しても整理して理解することが重要な点です。

8:論理的な説明

これは、今までに紹介した要素を解答という形にするための非常に重要な要素になります。

問題について分かりやすく理解したところで、それを分かりやすく解答にして他者に伝えることが出来なければ本末転倒です。問題の整理や思考など、多くのプロセスを経て出来た結論ですから、その説明も論理的でないと伝わりません。

日常生活でも自分の意見や考えを説明するときに、聞かせたい相手に正しく伝わるような説明を心がけることも、論理的な説明をする力を身に付けるために有効です。

算数・数学における数学的な見方・考え方の具体例5つ

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