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野菜のDNAを取り出す自由研究の方法とまとめ方|ジュースでの実験も紹介

野菜のDNAを取り出す自由研究の方法とまとめ方|ジュースでの実験も紹介

ここからは、実際に野菜のDNAを取り出す方法について順を追って紹介します。使用する材料や器具を用意しましょう。冷やしてあるエタノールなどは、使用する直前に取り出します。

自由研究としてまとめるために、実験結果はよく観察して記録しましょう。絵やイラストで表現しにくいものは写真を使うのが便利です。

また、いろいろな角度から多めに撮影しておいて、分かりやすいものを使いましょう。どのような作業をしたか、メモ代わりにすることもできます。

1:野菜のDNAを抽出する液体をつくる

まず、DNAを溶かし出すための抽出液を作りましょう。計量カップに小さじ1ほどの食塩を入れ、水を50mlまで入れて溶かします。そこに中性洗剤を数滴入れてよく混ぜてください。

半透明の溶液になっても構いませんが、あまり泡立てないようにしましょう。これで抽出液は完成です。

2:使用する野菜を潰す

すり鉢とすりこぎを使って、野菜をしっかり潰しましょう。すり潰すのに時間をかけすぎると、DNAが分解されて取り出せる量が少なくなる恐れがあります。長くても10分以内で終わらせてください。

ミキサーを利用して野菜を潰すこともできます。

トマトの潰し方

皮は取り除き、細かく刻んでからすり鉢で潰しましょう。トマトケチャップを使用しても実験できます。

玉ねぎの潰し方

玉ねぎは、外側の茶色の皮を取り除きましょう。おろし金を使って、すりおろすのが簡単です。目の細かいおろし器を使うなら、より多くのDNAを抽出しやすくなるでしょう。

玉ねぎで実験すると、DNAを溶かし出した液は透明になるので、DNAが出てきても見えにくい可能性があります。

ブロッコリーの潰し方

茎部分が少ないほうが潰しやすいため、花芽の部分を使用します。キッチンばさみなどで、およそ30g切り取りましょう。

最初は、すりこぎを押し付けるようにして潰し、その後は全ての花芽が見えなくなるくらいまですり潰します。すり鉢が小さい場合は、力が入りにくいため、少し長めにすり潰しましょう。大きいすり鉢を使用している場合は、潰し終えたら中身を小さなカップなどに移すと次の作業がしやすくなります。

きゅうりの場合の潰し方

おろし金でおろすと良いでしょう。粒が残っていたら、すりこぎを使ってしっかりすり潰してください。

3:抽出液を加える

潰した野菜に、最初に作った抽出液を加えて静かに混ぜます。抽出液は、潰した野菜全てが浸るくらいまで入れてください。

DNAはとてももろいため、強くかき混ぜると切れてしまいます。切れると取り出せるDNAが少なくなってしまうので、注意が必要です。

すりこぎで一度軽く混ぜたら、すり鉢を両手で持ち、回すようにして全体にまんべんなく液が混ざるようにすると良いでしょう。混ぜ終えたら5分程度置いて、DNAを溶かし出します。

4:ろ過して無水エタノールを入れる

茶こしやガーゼを使って、ろ過をし、透明のコップに入ったろ液に無水エタノールを注いでいきます。

ガーゼでろ過する場合は、ガーゼをコップの上に置いて輪ゴムで止めます。すり鉢の中の液を静かに移してろ過しましょう。潰した野菜が多少混入しても構いませんので、少しでも多くのろ液が取れるようにしてください。

割りばしを使って、無水エタノールをコップの壁に伝わせるようにゆっくりと注ぎます。透明のエタノールをろ液の上に乗せるようにし、層を作りましょう。エタノールを勢いよく注ぐと、ろ液と混ざり合い、野菜の繊維とDNAが絡まって分かりにくくなってしまいます。

無水エタノールは、ろ液の同量以上、3倍ほどになるまで入れます。

5:取り出したDNAを観察する

数分待つと、下のろ液の層から、白い糸状のDNAが出てきて、エタノール層に浮き上がってくるでしょう。そこに、割りばしなどを静かに挿して巻き取るようにすると、ねばねばした半透明のDNAを取り出せます。

DNAが沈殿した状態で、エタノールの層ごとスプーンなどで容器に移し替えれば、取り出したDNAを保存できます。DNAの沈殿が出てこないのは、作業の途中でDNAが切れてしまったり、量が少なかったりしたためだと考えられるので、野菜をすり潰すところからやり直してみましょう。

自由研究のまとめ方としては、実験に失敗してもそのまま紹介できます。なぜ失敗してしまったのか、原因を詳しく探ることで新しい発見に繋がるでしょう。

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