春菊について知ろう! ~子どもとつくれる簡単レシピ~
食育
2023.02.08
鍋料理によく使われる春菊は、冬に旬を迎える緑黄色野菜です。
加熱調理して食べることが多いですが、やわらかい葉の部分は加熱せず、サラダなどにするのもおすすめです。
今回は「春菊」についてご紹介します。
【春菊とは…?】
春になると菊のような黄色い花が咲くことから「春菊」と名付けられました。
関西では菊の葉に似ていることから「菊菜」とも呼ばれています。
春菊の原産地はトルコやギリシャなどの地中海沿岸ですが、欧米では観賞用とされていたため、野菜として最初に利用したのは中国だといわれています。
その後、室町時代に日本に伝わり、江戸時代には盛んに栽培されるようになりました。
現在においても欧米では春菊の香りが好まれず、食用としているのは日本や中国、東南アジアなど一部の地域だけのようです。
最近ではハウス栽培もされるようになったので、一年中手に入りますが。多く出回るのは11~3月頃の寒い季節です。大阪府、千葉県、群馬県、茨城県で多く生産されています。
【春菊を選ぶときのポイント】
春菊は、東日本で多くみられる「中葉種」と、中国地方・九州で多く栽培されている「大葉種」に分けられます。
中葉種は葉の切れ込みが深いのに対し、大葉種は切れ込みが浅いのが特徴です。
どちらの春菊も全体的に緑色が濃く色鮮やかで葉の先までピンとしているもの、切り口がみずみずしいものを選びましょう。茎が太いものは育ちすぎてかたい場合があるので、少し細めのものを選んだ方がやわらかくておいしいです。
【春菊の保存方法】
保存するときは湿らせたペーパータオルなどで包み、ビニール袋に入れて野菜室で保存します。このときに立てて保存すると、より長持ちします。
日持ちしないので2~3日で使い切れない場合は、かためにゆでてラップで包み、冷凍庫で保存するとよいでしょう。
【春菊の嬉しい効能】
春菊は、β-カロテン、ビタミンE、ビタミンK、葉酸などのビタミン、カルシウム、鉄、カリウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。
なかでもβ-カロテンは、ほうれん草や小松菜を上回ります。
β-カロテンは体内でビタミンAとして働き、皮膚や粘膜を丈夫にして免疫力を高めます。脂溶性のビタミンなので、天ぷらや炒め物、肉と一緒に調理するなど、油脂を一緒に使うことで身体への吸収率がアップします。
また、春菊特有の香りには、胃腸の働きを促したり、せきを鎮め、のどの炎症を抑える効果があるといわれています。
【春菊を使った子どもと作れるレシピ】
鍋料理や天ぷら、和え物などにしてもおいしいですが、お子さんによっては独特の香りが苦手ということもあるのではないでしょうか。
そこで今回は、大人向けにはいつもと少し違う使い方として春菊たっぷりのペペロンチーノ、お子さん向けとして春菊入り炭酸パンのレシピをご紹介します。
◎春菊とベーコンのペペロンチーノ
<材料(2人分)>調理時間:20分
- スパゲティ(乾)…160g
- 春菊…5~6本
- にんにく…1かけ
- ベーコン…2枚(40g)
- 赤唐辛子(輪切り)…適量
- オリーブオイル…大さじ4
<作り方>
1. 春菊は葉を摘み、葉は2cm長さに切り、茎はななめ薄切りにする。にんにくは縦半分に切り、芯を取り除く。ベーコンは5mm幅の細切りにする。赤唐辛子は種を除く。
2. たっぷりの湯に塩(分量外・湯の量の1%)を溶かしてスパゲティを入れ、袋の表示より1分短めにゆでる。
3. フライパンにオリーブオイル・にんにくを入れて中火にかけ、沸々してきたら弱火にしてにんにくを揚げ焼きにする。
4. にんにくに火が通り、きつね色になったらベーコン・春菊の茎・赤唐辛子を入れ、軽く炒める。
5. (4)に(2)のゆで汁(50ml)を少しずつ加えて乳化させ、火を止めてスパゲティ・春菊の葉を加えてよく和える。
※葉の部分は火を止めてから加えることで、食感と香りをより楽しむことが出来ます。
◎春菊入り炭酸パン
材料を混ぜ合わせて丸めるだけなので、お子さんと一緒に作ってみてください。
<材料(6個分)>調理時間:25分
- A薄力粉…200g
- A重曹…2g
- A塩…ひとつまみ
- A砂糖…20g
- B春菊の葉(茹でてみじん切りにしたもの)…50g
- ※今回は葉のみを使います。茎を使わないので、他の料理にご活用ください。
- B水…100g
<作り方>
1. ボウルにAを合わせ、Bを加えて手早く混ぜる。
2. 全体が混ざったら6等分にし、丸める。
3. 蒸し器に入れて15~20分蒸す
鍋料理だけでなく、どんな料理とも相性のよい春菊。
さまざまな調理法で旬の味覚を楽しみましょう。
【まとめ】
春菊のような独特の香りを持つ食材は、何度か食べるうちにおいしさが分かってくるものでもあります。苦手な味も、一緒に作ることで食べてみたくなり、よりおいしく感じることでしょう。また、大人が美味しそうに食べることで、お子さんも「食べてみたい」と思うかもしれません。
さまざまな食材の味を経験することも食育の一環となりますので、ぜひご家族で召しあがって、楽しい時間にしてください。
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