みんな大好き鶏肉! ~にわとりについて知ろう~
食育
2023.02.08
唐揚げや焼き鳥など好きな方は多いと思います。サラダチキンも、もうすっかり定番になりました。
いまは鶏肉も鶏卵も、1年中食べることができますが、本来にわとりは春から夏に卵を産みます。
二十四節気「大寒」の七十二候には「鶏始乳(にわとり はじめて とやにつく)とあり、昔の人はそんなところからも季節を感じていました。
今回はにわとりの話と、お子さんと一緒に作れる簡単レシピをご紹介します。
【にわとり(鶏)とは…?】
・起源
にわとりは、キジ目キジ科ニワトリ属に分類され、代表的な家禽(家畜のうち鳥類に属し、飼養しているもの)として、世界中で飼育されています。東南アジアから南アジアあたりにいた野鶏(やけい)を飼いならしたものが「にわとり」の始まりといわれています。中国や朝鮮半島などを通って日本へ伝わったとされていますが、農耕が始まった弥生時代か、それ以前ともいわれ、いつ伝来したのかははっきりとは分かっていません。
・食用と観賞用
にわとりは、主に肉を食べる「食肉(しょくにく)」と卵を採る「採卵(さいらん)」のために飼養されています。食用以外では、羽や姿の美しさや鳴き声を楽しむ観賞用、育てたおんどりの優劣をつけるために戦わせて勝負をする闘鶏用などがあります。
観賞用として有名な「尾長鶏」は命を持つ芸術品といわれ、特別天然記念物にも指定されています。尾羽は長いものでは10メートルを越すものもあります。抜けずに伸び、つやのある毛色と優雅な姿は、いつも目にするにわとりとは迫力が違いますね。
ほかにも「とさか」の美しさや、羽の美しさなど、鳥の種類によって大事に育てる場所が異なり、いろいろな品評会が各地で開催されています。
【にわとりの栄養は?】
・食用の部位と特徴
食用として売っているにわとりの部位は、むね・ささみ・もも・手羽先(てばさき)・手羽元(てばもと)に分けられます。そのほか、ローストチキン用の丸鶏や肉を取った後のガラ(骨)・砂肝・レバー・皮などといった部位も使え、ほとんど捨てる部分がありません。
主な部位の特徴をご紹介します!
・むね
にわとりの前側についている肉で、食感は柔らかくあっさりとしています。
蒸したり揚げたり炒めたりと色々なことに使えますが、パサつくので長く煮込む料理には向きません。
・もも
にわとりの腿から足にかけた部分の肉で、程よく脂肪分があり、さまざまな味付けや調理法に向いている万能な部位です。「むね」よりも「もも」の方が、色に赤みがあり、ジューシーな仕上がりになります。
・ささみ
むねの内側にある部位で鶏肉の中で一番脂肪分が少なく、淡白でやわらかいです。
牛や豚のヒレにあたる部位で、形が笹の葉に似ていることで「ささみ」と呼ばれるようになったとされています。「むね」と同様、いろいろな料理に使えますが、火を通したときには「むね」よりもしっとりと仕上がるため、ほぐしてサラダや和え物にするとよいでしょう。
・手羽先
にわとりのツバサにあたる部位です。
手羽先はその中でも真ん中から先端にかけての部位で、ゼラチンや脂肪分が多く、スープや揚げ物などがおすすめです。
・手羽元
ツバサの真ん中から胴体側の部位です。
手羽先より肉がたくさんついているので、食べ応え満点です。
揚げ物のほか、ゼラチン質が多いので煮込みにしてもおいしくいただけます。
・栄養
鶏肉は体を作るのに大切なたんぱく質が豊富で、豚肉や牛肉よりも脂質が少なく低カロリーです。部位によって脂肪分の含まれる量も違うため、脂肪分をおさえてさっぱり仕上げたいとき、ジューシーな仕上がりにしたいときなど、状況に応じて部位を使い分けてみてください。
また、ビタミンA(レチノール)も多く、風邪予防、骨の成長を助ける、目の疲れを取るなどの効果が期待できます。
食べる頻度は少ないかもしれませんが、レバーには鉄が豊富です。身体への吸収率もよいため、成長期のお子さん、女性には積極的に、ぜひ食べていただきたいですね。
手羽先や手羽元はコラーゲンが多いので、お肌がプルプルになる効果が期待できます。
【お子さんと作る、ひき肉を使ったチキンナゲット】
部位によってはかたさ、パサつきが気になり、鶏肉が苦手なお子さんもいるのではないでしょうか。今回はひき肉を使い、しっとり食べやすいチキンナゲットの作り方をご紹介します。
<材料(8~10個分)> 所要時間:30分
- ・鶏ひき肉…250g
- A
- ・マヨネーズ…大さじ1
- ・酒…小さじ1
- ・塩…ひとつまみ
- ・コンソメ顆粒…小さじ1/2
- ・薄力粉…小さじ2
- ・片栗粉…小さじ2
- B
- ・薄力粉…大さじ2
- ・片栗粉…大さじ2
- ・揚げ油…適量
<作り方>
※お子さんと作る場合には、ジッパー付きの袋などを使うとこぼさず作業できます。
※クッキングシートをしいたところに並べるとこのあとの作業がしやすくなります。
※お子さんと一緒につくるときには、油がはねて火傷することのないよう、十分に注意して行ってください。
【まとめ】
鶏肉は食べる機会が多く、他の肉に比べて安価に購入することができます。ですが、私たちが食べるために育てられた鳥であること、にわとりの命をいただき、私たちの体が作られていることに、あらためて感謝の気持ちを持ちたいですね。
お子さんと一緒にナゲットを作ったときには、「いただきます」「ごちそうさま」の意味も伝えながら、感謝の気持ちを育んでいきましょう。
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