生卵を割ってみよう!
食育
2022.09.07
挑戦は自信につながります
卵を割るというのは、わずか数秒の事です。
多くの家庭で、冷蔵庫に入っていることの多い卵。殻をコツンとぶつけるとヒビが入り、指を使ってパカッと殻を開けると、中から黄身と白身が出てきます。
大人にとっては当たり前のことでも、子どもたちから見ると「かっこいい!」「マジシャンみたい!」と興味を引かれる光景です。
「卵を割る」というのは大事な成功体験の1つであり、怪我をする心配も少ないので、安心して挑戦してみましょう。
卵を割る前に、気をつけたいこと
近年、食物アレルギーを持つお子さんについては、食べるだけではなく、触ることによってもアレルギー反応を起こす場合があります。卵についても同様です。
加熱前の卵は、加熱後の卵よりもアレルギー反応を起こしやすいため、3歳未満の低年齢のお子さんが触るときには、特に注意が必要です。体調が優れないときにもアレルギー反応が出ることがありますので、お子さんの体質、体調に合わせて挑戦するようにしましょう。
ゆで卵を剥いてみよう
生卵よりも挑戦しやすいのが、ゆで卵の殻を剥くことです。
殻が剥きやすくなるように、下準備をしておきましょう。
〈下準備〉
卵にはしっかり火を通し、固ゆでにしておきましょう。
茹で終わった卵はすぐに冷水につけます。殻と白身の間に隙間ができて、剥きやすくなります。たっぷりの流水を使うか氷水を用意して急速冷却させましょう。
〈挑戦〉
全体にヒビを入れてから剥きましょう。
殻にヒビを入れるのは子どもの力でも簡単にできます。コンコンと何度も叩くことができるので、生卵を割る前の練習としてもよいでしょう。
大人がやる場合には、まな板に置いて手で押し付けながら転がしたり、容器やタッパーに水とゆで卵を入れて蓋をして振ったりすると殻が剥きやすくなります。
殻が剥けると、中からツルンとした卵が出てきます。剥き終わりがわかりやすいので、「できたー!!」と、子どもたち自身がやり遂げた達成感を味わうことができるでしょう。
生卵を割ってみよう
年齢としては、4歳前後を目安にしましょう。
卵の殻をコンコンと叩く力加減は、意外にも小さいお子さんの方が上手なこともあります。手先を使うお手伝いとして、お子さんの成長に合わせて挑戦してみるとよいでしょう。
〈まずは大人が見本を見せます〉
見本を見せるとき、手の動きはゆっくり、そして言葉を添える必要はありません。
お子さんには、見本の手がよく見える場所にいてもらい、「よく見ててね」と声をかけてから、ゆっくりした動作で、卵を割るところまでを見せてあげます。
小さいお子さんほど、言葉を理解しながら見るということは難しいこともありますので、じっくり見せてあげるだけで十分です。
大人でも卵を割ることが苦手な方もいらっしゃるかと思います。失敗しても大丈夫。大人でも失敗することがあると、子どもたちは安心します。一緒に練習、上達してみる気持ちで、楽しみにながらチャレンジしてみましょう。
〈割ってみよう〉
ポイント①
割る時には平らな面(まな板、机など)で叩きましょう。
平らな面で叩くとヒビが大きくなり、殻が開きやすくなります。
尖った角はヒビが入りやすいですが、殻が細かく砕けて、殻の欠片が落ちやすく、料理に入ってしまうことがありますので、慣れるまでは平らな面で割る方がよいでしょう。
ポイント②
両手の親指を使って、割れ目を広げましょう。
殻にヒビが入ったら、卵を横向きにして両手で持ち、ヒビの境目に両手の親指を当てながら軽く中に指を入れます。
あとは、親指に力をいれて殻を二つに割ると中から卵が出てきます。
ポイント③
1個ずつ、割り入れるようにしましょう。
何個か割りたいときでも同じボールに一度に割り入れず、お椀などに1個ずつ割り入れるようにしましょう。殻が入ってしまったときにも取り除きやすくなります。
お子さんにとって、ヒビの境目に親指を入れるときと殻を二つに割るときの力加減が最大の難関です。手の指全体に力が入ってしまうので、最初は殻がバラバラに潰れてしまうことも多いでしょう(料理に使うときにはザルで濾すと殻を取り除きやすいです)。
その力加減は何度かやってみるうちに、感覚的につかめてきます。
きれいに割ることよりも、まずはやってみるということが大切です。
卵の中身が出てきたこと、一人で出来たことなどをきちんと伝えて褒めてあげると、また次やってみよう、という意欲につながっていきます。
まとめ
今回は卵の割り方、殻の剥き方についてご紹介しました。
皆さんは初めて卵を割った時のことを覚えていますでしょうか。
卵の持ち方は?力加減は?どうやって割るの?と、初めてだらけのことに、緊張とワクワクの気持ちが入り交じった方も多いことでしょう。
自分で割ったり、殻を剥いたりした卵は、特別美味しく感じるものです。
大人でもきれいに割るのが少し難しい生卵の扱いは、実は子どもたちの方が習得は早いかもしれません。汚れてしまう、失敗してしまうことは当たり前です。そのことを前提に、挑戦できる環境を整えてあげましょう。
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