季節の親子クッキング 野菜嫌いな子供もペロリ!?<br>「旬の野菜たっぷり!ほっこりけんちん汁」 季節の親子クッキング 野菜嫌いな子供もペロリ!?「旬の野菜たっぷり!ほっこりけんちん汁」 - chokomana
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季節の親子クッキング 野菜嫌いな子供もペロリ!?
「旬の野菜たっぷり!ほっこりけんちん汁」

季節の親子クッキング 野菜嫌いな子供もペロリ!?
「旬の野菜たっぷり!ほっこりけんちん汁」

紅葉が一段と色を増し、五感で秋を感じられる季節となりました。
同時に朝晩は冷え込んできて、冬がすぐそこまで来ていることも感じられますね。

この季節は大人にとっても子どもにとっても、一番外に出て遊びたくなる時期だと思います。
そんな気持ちの良い時期に体調を崩さないためにも、旬のお野菜をたっぷり使ったけんちん汁を家族みんなで食べ、万全な状態で冬を迎えましょう!

けんちん汁の歴史

けんちん汁は神奈川県の郷土料理です。

始まりは神奈川県鎌倉市にある禅寺・建長寺で作られたのが始まりとされる精進料理で、「建長汁」(けんちょうじる)がなまって「けんちん汁」になったとされています。

建長寺は鎌倉時代に建立された800年近い歴史のあるお寺で、建長寺の開山であった蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)禅師が、建長汁を初めて作り、それを修行僧たちが食べていました。

精進料理とは、野菜、豆、穀類などを使用した料理です。
仏教の考え方をもとに、殺生(生き物を殺すこと)を避け、「煩悩(人を苦しめ、煩わせる心)」を刺激しないために生まれたものです。

修行僧たちの食事の中心は野菜や海藻などですが、「命をいただく」ことに繋がるので、皮なども捨てずに最後まで無駄なく使います

現在はかつお出汁を使ったり、具に鶏肉などを使うレシピも多くみられますが、本来は干ししいたけや昆布などでとった出汁を使い、野菜をごま油で炒めてから煮ることで皮などのかたい部分であってもおいしく食べられるように工夫されています。
この調理法は蘭渓禅師が伝えたと言われています。

また、けんちん汁には手で崩した豆腐が入りますが、これは修行僧が落とした豆腐を蘭渓禅師が洗って汁に入れた「無駄なく使う」ことに由来するそうです。

親子で作ろう!ほっこりけんちん汁

<材料>(二人分)
【精進出汁】
◎干ししいたけ(乾燥)…1~2個
◎昆布…1枚(10cm角)
◎水…350ml

・木綿豆腐…1/4丁
・長ネギ…1/2本
・大根…50g
・ごぼう…1/4本
・里芋…1個
・人参…1/4本
・油揚げ…1/3枚
・ごま油…小さじ1
・しょうゆ…大さじ1
・塩…少々

<作り方>
(下準備) きれいな容器にサッと洗った干ししいたけ、表面をサッとふいた昆布、水を入れ、冷蔵庫でひと晩おく(A)。

(1)ボウルにボウルより大きめのザルをのせ、ペーパータオルを敷き(A)を濾す。しいたけは石づきを取り縦に4~6等分に、昆布は食べやすい大きさに切る。
(2)大根は7㎜幅、人参は5㎜幅のいちょう切りに、里芋は5㎜幅の半月切りにする。長ネギは1㎝幅、ごぼうは5㎜幅の斜め切りにして、ごぼうは水にさらしておく。油揚げは必要に応じて油抜き後、短冊切りにする。
(3)大き目の鍋にごま油をひき、大根・人参・ごぼうの具材を入れ炒める。
(4)全体に油が回ったら、豆腐を入れヘラなどで食べやすい大きさにつぶす。
(5)⑷を1分ほど炒めている間に一つまみの塩(分量外)をふって下味をつける。
(6)⑸に⑴のだし汁を加え、沸騰したら中火にしてネギと油揚げを加える。
(7)ごぼうが柔らかくなったら、里芋を入れ弱火で煮る。
(8)里芋が柔らかくなったら、しょうゆを入れ塩で味を調える。

※野菜の皮の食感が気になる場合は、野菜の皮をむいてから調理しましょう
※大人は最後にねぎを加えるのもおすすめです

☆アレンジレシピ
けんちん汁というと醤油味がベースになりますが、味付けを変えてみたり、残ったけんちん汁を別の料理にリメイクしたりすると料理の楽しさが広がりますね。

・みそ味に
・中華味に
・納豆をプラス
・大人はキムチをプラス
・あんかけの具に
・カレーやシチューの具に
・うどんやそば、ラーメンの具に
・炊き込みご飯の具に
・和風グラタンの具に

など、たくさんありますね。

アレンジレシピは本来の精進料理とは離れてしまいますが、“美味しく余すことなく”の精神は変わりません。
お子さんと一緒に考えてご家庭でのアレンジを楽しんでみてはいかがでしょうか。

お子さんと作るポイント

☆1歳~3歳のお子さんには

◎野菜を洗ってもらいましょう。
様々な野菜に触れ、色や形、感触を知ることもお子さんにとっては新鮮です。
たくさんの種類の野菜があるので、やりがいも十分に感じられることでしょう。
どれを洗うか、何から洗うか、お子さんと相談しながら選ぶのもおすすめです。

◎豆腐をちぎってもらいましょう。
作り方には鍋に入れてからヘラでつぶすとありますが、お子さんにやってもらう場合には鍋に入れる前に木綿豆腐を手でちぎることがよいでしょう。大人のスプーンにのるくらいの大きさを目安にちぎってみましょう。

やけどの恐れがあるため、ちぎったものは直接鍋に入れるのではなく、ボウルなどの容器に入れましょう。
大人が見本を見せながら、お子さんにできそうな範囲で様子を見てやらせてあげると良いですね。

☆4歳~6歳のお子さんには

◎野菜を切ってもらいましょう。
根菜類は固いものが多く、包丁を滑らせてしまう可能性があるため、縦半分に切り平らな面を下にする、電子レンジで加熱し少し柔らかくする、など切りやすい環境を整えてた上で、大人が手を添えて行いましょう。
怪我に注意し、必ず大人が目を離さないように注意しましょう。

◎具材を炒めてもらいましょう。
火を扱うため、また油がはねる可能性があるため、やけどに注意しながら行いましょう。
炒めるとどんな音がするかや、色・香りに変化があるか、などお子さんと観察しながらできると楽しいですね。

まとめ

寒い時期に食べると、心も体もほっこり温まるけんちん汁をご紹介しました。
修行僧が落とした豆腐を、蘭渓禅師が洗って汁に入れたように、私たち大人も、失敗を“ただ失敗した”で終わらせることなく、そこから新たな学びを得ることも大切にし、寛大な気持ちでお子さんの成長を見守りたいですね。

給食にもよく出るけんちん汁ですが、郷土料理の由来を知ることで、ただ食べるだけでなく料理への関心を高めるきっかけになることでしょう。
各地域にいまも受け継がれている郷土料理を、お子さんと一緒に調べてみるもの面白いですね。


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