今が旬!栄養満点のもずくを食べよう
食育
2023.05.16
わかめや昆布、ひじきなど、海に囲まれた日本にとって、海藻は昔から身近な食べ物です。
ほとんどの海藻は春から夏にかけて旬を迎えます。
今回はそのなかでもツルツル、シャキシャキの食感がおいしい、「もずく」についてご紹介します。
【もずくの旬の時期は?】
もずくは昔から全国各地で食用にされてきた海藻の仲間で、モズク科またはナガマツモ科に属する褐色の藻類です。
ほかの海藻に付いて育つという「藻付く」から由来して「もずく」と呼ばれるようになりました。
海の中にゆらゆらと漂う雲のように見えることから、漢字では「水雲・海雲」などという字が当てられています。
もずくの旬は4月~7月です。
90%以上が沖縄県で生産されており、そのほとんどが養殖で、天然のものはあまり出回っていません。
【もずくの種類】
もずくは太もずく(オキナワもずく)、細もずく(糸もずく)、岩もずく(石もずく)などの種類がありますが、一番流通しているのは「太もずく(オキナワもずく)」で、シャキシャキとした歯ごたえが特徴です。
北陸や瀬戸内海などの本土の日本海沿岸に自生し、昔から食べられていた細もずく(糸もずく)は現在は激減し、天然物はとても高価な超高級品です。
【もずくの栄養は?】
もずくは、ビタミン、ミネラル、食物繊維などをバランスよく含んだ食品です。
なかでも特徴的なのが、水溶性食物繊維の一種である「フコイダン」です。
フコイダンとは、もずく、わかめなどの「ぬめり」のある海藻類に含まれており、免疫力を高める効果や、余分なナトリウムやコレステロールを排出して、血圧や血糖値の上昇を抑える働き、胃の粘膜を保護する働きも期待できます。
もずくを食べるときに酢と一緒に摂取すると、もずくの繊維がやわらかくなり、栄養の吸収が促進されます。
【1日の適量はどのくらい?】
もずくに豊富に含まれる水溶性食物繊維には、便を柔らかくする作用があります。
摂り過ぎると下痢を起こしやすくなるため、食べ過ぎには気をつけましょう。
また、海藻に多く含まれるヨウ素は、摂り過ぎると甲状腺の肥大や機能低下などを引き起こすことが知られています。特に妊娠中には悪影響を及ぼすのでは、と不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一般的には、食事として海藻を食べることによる過剰摂取の心配はないといわれています。
健康維持のためにも偏ることなく、食事に取り入れていきましょう。
もずくの1日の適量は、妊娠の有無にかかわらず、生もずくであれば20~30g程度、市販のもずくの場合1パック程度がよいでしょう。
【お子さんと作る「もずく」レシピ】
もずくの酢の物はよく目にする料理かと思います。ほかにもスープに使ったり、ご飯に混ぜ込んだり、天ぷらにすることもあり、幅広く活用できる食材です。
今回は、お子さんにも手伝ってもらえるもずくレシピを2品、ご紹介します。
◎もずくとオクラの味噌汁
もずくは生のまま使い、オクラは加熱しておくことで、お子さんにも手伝ってもらいやすくなります。食べなじみのある味噌汁で組み合わせてみましょう。
<材料> 4人分
・だし汁…600ml
・味噌…大さじ2程度
・生もずく…80g
・オクラ…4本
・お好みで万能ねぎを入れてもおいしいです。
※もずくは、味付けのされていないものを用意してください。
塩蔵されているものは塩抜きをしてから使用します。
<下準備>
⑴ オクラはヘタの先端とガクを取り除く。
全体に塩(分量外)をまぶし、板ずりをして産毛を取り除き、軽く水洗いする。
⑵ 皿に平らに並べ、ラップをして電子レンジ600Wで40秒加熱する。
⑶ 加熱後はすぐにザルに広げて冷ましておく。
<作り方>
⑴ もずくは水洗いし、食べやすい長さに切っておく。
⑵ オクラは輪切りにする。
⑶ 汁椀に、オクラともずくを入れておく。
⑷ 鍋にだし汁を入れて沸騰させ、火を止めて味噌を溶かし入れる。
⑸ 汁椀に⑶の汁を注ぎ入れて完成。
☆お子さんと一緒に作るポイント☆
・もずくをザルに入れて水洗いする、汁椀にオクラともずくを入れる工程は、2歳児前後から一緒にできます。
・もずく、加熱したオクラを切るところは、大人が一緒に付き添い行いましょう。
・加熱する工程や、汁椀に注ぐときには、火傷に十分注意して行いましょう。
◎もずくとトマトの甘酢和え
酸味が苦手だったり、もずくに食べなじみのないお子さんもいらっしゃるかと思います。
きゅうりやトマトを多めに加え、甘めの味付けに仕上げると食べやすくなりますので、お試しください。
<材料>4人分
・もずく酢(市販のもの)…2パック
・きゅうり…1本
・ミニトマト…8個
A砂糖…大さじ1/2
A塩…ひとつまみ
・おろししょうが(※)大人向けのトッピングとしてのせましょう。
<作り方>
⑴ きゅうりはスライスにして、塩(分量外)少々まぶしておく。
⑵ Aは合わせておく。
⑶ ミニトマトは縦に4つに切っておく。
⑷ ⑴のきゅうりは絞って水気を切る。
⑸ もずく酢にきゅうりとトマトを合わせ、Aで味をととのえる。
☆お子さんと一緒に作るポイント☆
・きゅうりの塩もみ、調味料を合わせるところは、お子さんにも手伝ってもらいましょう。
【まとめ】
通年販売されている「もずく」ですが、旬を迎えた今の季節に、ぜひ味わってみてください。
特に生もずくが手に入るのは、この時期だけです。
いろいろな料理に使うことができ、健康効果や美容効果も期待できる食材なので、食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
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