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「桜もち」関西と関東の違いとは?

「桜もち」関西と関東の違いとは?

春分の七十二候には「桜始開(さくらはじめてひらく)」とあり、

ほんのりピンク色の花びらがきれいな「桜」の季節です。

そしてこの季節に「桜もち」を味わう方も多いのではないでしょうか。

関東の桜もちと、関西の桜もちは見た目が違うものというのは今や常識ですが、何がどう違うのか、桜もちの違いについてご紹介します。

 

【桜もちの由来とは】

関東の桜もちは「長命寺の桜もち」、関西の桜もちは「道明寺の桜もち」といわれていて、どちらもお寺に縁があります。

関東の桜もちが「長命寺の~」といわれる由縁は、江戸時代に長命寺の門番をしていた新六さんという方が桜の葉の掃除に苦労していて、その桜の葉をなんとか使えないものかと考え、桜の葉を塩漬けにし、小麦粉を溶いて作った生地を焼いてあんこを巻き、更に桜の葉で包んだ巻いたことが始まりという説があります。

関西の道明寺の桜もちは、道明寺が千年以上も前に発案した「道明寺糒(どうみょうじほしい)」が元となっています。「道明寺糒」は、もち米を原料として作られた干し飯で、戦国時代は兵糧として使われていましたが、戦国時代の終わりとともに兵糧の使い道がなくなり、菓子に使われるようになりました。「道明寺糒」がもとになり、現在は「道明寺粉」として販売されており、その道明寺粉を使って作られた菓子のため「道明寺の桜もち」というそうです。

 

【桜の葉の生産地】

関東と関西で桜もちの形状や材料に違いがありますが、共通しているのが「桜の葉」の塩漬けです。桜もちには欠かせない桜の葉は、ほぼ伊豆で生産されていて、オオシマザクラという品種の桜の葉を使っているそうです。

桜の葉は塩漬けする事によって「クマリン」という香り成分強く香るようになり、あの独特の桜の香りがするのだそうです。

 

【長命寺の桜もちの作り方】

(4個分)

・薄力粉…40g

・白玉粉…10g

・砂糖…10g

・水…100ml

・あんこ…20g×4個

・桜の葉の塩漬け…4枚 

(1)ボウルに白玉粉・砂糖を入れ、水を少しずつ加えながら混ぜて溶かす。

(2)薄力粉を加えて空気が混ざらないように静かに混ぜ、ザルでこして1時間程休ませる。

(3)フライパンに薄く油を敷き、(2)の生地を大さじ3程流し入れ、スプーンの底で細長く伸ばす。

(4)焼き色がつかないように気を付け、生地の表面が乾いてきたら裏返してサッと焼いて冷ます。冷めたらあんこを巻く。

(5)最後に桜の葉の塩漬けで巻く。

 

【道明寺の桜もちの作り方】

(4個分)

・道明寺粉…75g

・砂糖…10g

・熱湯…1カップ

・あんこ…20g×4個

・桜の葉の塩漬…4枚 

(1)道明寺粉を水でサッと洗い水気を切る。

(2)耐熱容器に道明寺粉・砂糖・熱湯を入れてサッと混ぜ、ラップをして15分程おく。

(3)15分経ったら混ぜて、再びラップをして電子レンジ500wで2分加熱し、ラップをかけたまま15分蒸らす。

(4)ラップを外し、粘り気が出るまで混ぜ、あんこを包む。

(5)最後に桜の葉の塩漬けで包む。

※道明寺粉の桜もちを包む時は砂糖水(砂糖1:水1)を手につけて包むと手につきにくく、桜もち自体も乾燥しにくくなります。

 

【まとめ】

どちらの生地も、少量の食紅を加えることでピンク色の皮にすることができます。

関東では両方の桜もちを見かけますが、関西では長命寺の桜もちはほとんど見かけません。

皆さんはどちらの桜もちがお好みでしょうか。

家庭で作るときには、季節の果物としてイチゴジャムを混ぜてピンク色にするのも良いですね。ぜひ、ご家庭でお試しください。

 

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