味噌の賞味期限はどのくらい?正しい保存方法と期限切れを見分けるポイントも紹介
食育
2021.11.25

目次
毎朝、あるいは毎日みそ汁をのむ習慣があるご家庭では、味噌も順調に消費され、賞味期限切れを気にすることなく使いきれるでしょう。
しかしながら、みそ汁をのむ習慣のないご家庭では、味噌を使うことも少ないため、少し使っただけで賞味期限が切れてしまったという経験も多いのではないでしょうか。
一方で、「〇年ものの味噌」というかなりの時間を経過した味噌が話題になることもあります。味噌に賞味期限はなく、いつまでも食べられるものだと認識している方も少なくないでしょう。
本記事では、味噌の賞味期限について、開封状態や保存方法などと合わせて解説しています。本記事を参照して、賞味期限の考え方や、味噌の適切な保存方法を理解すれば、味噌を捨てることなく消費できます。正しい知識と保存の工夫を身につけましょう。
▼この記事を読んだ方はこんな記事も読んでいます。
賞味期限切れの味噌は食べられるの?
味噌は、1回の料理で大量に消費する調味料ではありませんが、1回使いきりサイズの味噌というのはほとんど売られていません。久しぶりに味噌を使った料理を作ろうとしたら、賞味期限を過ぎてしまっていた、ということも起こりがちです。
「〇年ものの味噌」のように、時間が経つほど、ありがたがられる味噌もあるので、賞味期限の表記に疑問を感じる人もいるでしょう。ここでは、味噌の「賞味期限」について解説します。
味噌が長持ちする理由
昔ながらの味噌は、色や風味は年月とともに変化しますが、腐ることはありません。味噌は大豆と米、塩で作られています。大量の塩を使っているため、味噌が作られる工程のなかで水分が抜け、「腐る」原因となる菌類の繁殖が抑制されます。
味噌の仕込みの過程で、雑菌はほぼ死滅し、酵母や乳酸菌などが増えて熟成していきます。熟成を終えて製品となってからも、雑菌は繁殖しにくいため、長い間腐らずに食べられます。
消費期限と賞味期限の相違点
食品には、消費期限が表記されているものと賞味期限が表記されているものがあります。賞味期限は、食品の風味や食感を損なわず、おいしい状態で食べられる期限のことで、賞味期限を過ぎたからといって、すぐに健康に害を及ぼす品質になるわけではありません。
消費期限は安全に食べられる期限を示しているので、消費期限を過ぎた食品は食べるのを避けるべきとされています。
出典:消費期限と賞味期限|農林水産省
参照:https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/featured/abc2.html
味噌の主な4つの種類と賞味期限
味噌の賞味期限は、原材料によって異なり、主に使われている原材料によって、味噌の種類が分かれています。
ここでは、味噌の種類による賞味期限の違いを解説します。同じ種類の味噌でも、麹の量が多く塩が少なければ甘口の味噌、逆の場合は辛口の味噌です。同じ種類の味噌でも、甘口か辛口かによって賞味期限が異なることもあわせて覚えておきましょう。
1:調合味噌
調合味噌とは、異なる種類の味噌を調合したものや、製造の際に米麹・麦麹・豆麹を混合させて麹を使った味噌のことです。米味噌・麦味噌・豆味噌以外の総称として使うこともあります。
調合味噌の場合は、味噌や麹を混合する際の配分によっても賞味期限が異なるため、3カ月程度のものから12カ月までと幅があります。
2:米味噌
米味噌は、米と大豆、塩、米麹を原材料とする味噌です。味噌は原材料となる麹と塩の割合によって甘口と辛口に分かれます。辛口の方が塩分をたくさん含んでいるため、賞味期限が長くなります。
米味噌の賞味期限は、甘口の場合は3~6カ月程度、辛口では3~12カ月程度です。
3:豆味噌
豆味噌の原料は大豆と塩、豆麹です。豆味噌は赤みがかっているという特徴があり、一般的に「赤みそ」と呼ばれている味噌は豆味噌で、八丁味噌も豆味噌の1つです。豆味噌は主に中京地方で食べられています。
豆味噌は味噌のなかでも熟成期間が長く、賞味期限も6カ月以上になります。ただし、賞味期限の長い商品でも12カ月程度である点は、ほかの種類の味噌と同じです。
4:麦味噌
麦味噌の原材料は麦と塩、麦麹です。近畿圏より西の中国、四国、九州地方を中心に生産され、食べられています。香ばしいかおりと甘味が麦味噌の特徴です。
麦味噌の賞味期限は3~12カ月程度とされています。
関連記事一覧
-
今が旬!栄養満点のもずくを食べよう わかめや昆布、ひじきなど、海に囲まれた日本にとって、海藻は昔から身近な食べ物です。ほとんどの海藻は春から夏にかけて旬を迎えます。今回はそのなかでもツルツル、シャキシャキの食感がおいしい、「もずく」についてご紹介します。&...
食育
2023.05.16
-
今注目の米粉で作る 簡単おやつ・お煎餅 秋に収穫を迎えるお米ですが、苗の植え付けは5月~6月に行われます。パリッとしておいしいお煎餅は、これから秋に向け成長する「お米」から作られています。実は、家庭でも米粉で簡単にお煎餅を作ることができます。今回はお子さんと...
食育
2023.05.16
-
どうしておやつは3時なの? おやつは、お子さんにとっても大人にとっても嬉しい時間です。よく「3時のおやつ」という言葉を耳にしますが、なぜ「3時」なのかご存知ですか?今回は、知っているようで意外と知らない、「おやつ」についてご紹介します。 ...
食育
2023.03.28
-
ワクワクするおいしいお弁当 ~彩りがバランスのヒントに!~ 「お弁当」と聞くと、ワクワクする気持ちになるお子さんは多いのではないでしょうか。行事やイベントで食べるお弁当はひときわ嬉しいものですよね。実は、お弁当箱を使うと食事のバランスがとってもわかりやすく表現できます。今回はこれ...
食育
2023.03.28
-
春の山菜 日本原産の「ふき」を食べよう 春先になると多く出回る山菜「ふき」。独特の香りとほろ苦さが特徴で、煮物や炒め物などにしてよく食べられます。水煮のものは通年手に入りますが、やはり生のふきは味も香りも格別です。今がおいしい「ふき」についてご紹介します。&n...
食育
2023.03.28