石鹸はなぜ電子レンジで膨らむ?実験してみよう
「自由研究のテーマに、エコな実験をさせたい!」
「電子レンジで簡単にできる実験はないだろうか?」
このように、長期休みの自由研究を家にあるもので、お金をかけずにできるだけ簡単に進めてほしい、と考えている保護者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、小さくなって使いにくくなった石鹸を、快適に最後まで使い切ることができる電子レンジを使った実験を紹介しています。
記事を読むことで、電子レンジによって小さくなった石鹸の中でどのような変化が起きるかがわかり、自由研究のまとめとして参考にできるでしょう。実験後の石鹸は、万能に使える洗剤として再利用することも可能です。
自由研究のテーマを手軽でエコなものにしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
どうして石鹸は電子レンジで膨らむんだろう?
エコな裏ワザとして、小さくなった石鹸を電子レンジで膨らませ、再利用する方法が注目を集めています。しかし、なぜ石鹸は電子レンジで形状を変え、膨らむのでしょうか。
この実験では、小さくなった石鹸に見立ててカットした石鹸を電子レンジに入れ、どのような変化が起きるのかを実際に見ていきます。実験後の石鹸の具体的な使い方にも触れていきますので、実生活にも役立ててみてください。
実験に必要なもの・環境・準備
実験には、小さくなった石鹸、耐熱皿、電子レンジを使います。
しかし、調理用のタッパーなど電子レンジ使用可のプラ容器の場合、加熱時間や石鹸の大きさなどの状況によっては、変形してしまう可能性もあります。
この実験では陶器の耐熱皿を使用するのがおすすめです。また、石鹸が膨らむため、大きめの皿を準備しましょう。
実際に家庭で使っていて小さくなった石鹸を使用する場合は、乾いた状態のものを準備してください。小さい石鹸がない場合、大きい石鹸から切り出したものを使用します。
- 小さくなった固形石鹸
- 耐熱皿
- 電子レンジ
実験の方法・手順
石鹸を耐熱皿の真ん中に置き、電子レンジに入れます。600Wで30~50秒ほど加熱しながら、石鹸の様子を観察してください。石鹸が焦げないよう、レンジ内に煙が見えたら加熱を止めて、状態をチェックしましょう。
今回の実験では、10gの石鹸を600Wで50秒加熱したら焦げてしまったため、30秒あたりで一旦加熱を止め、10秒刻みで再加熱しています。
石鹸が元の大きさの2倍ほどに膨らんだら、加熱を止めて取り出し、粗熱を取ります。
小さくなった石鹸が複数個ある場合は、まとめて加熱してひとつの石鹸にすることも可能です。石鹸の大きさや個数によって加熱時間が変わるため、加熱中は必ず石鹸の状態を見ながら実験しましょう。
- 石鹸を耐熱皿にのせて電子レンジに入れる
- 600Wで30~50秒加熱する
- 2倍ほどに膨らんだら加熱を止める
- 取り出して粗熱を取る
実験からわかること
小さくなった石鹸を電子レンジで加熱すると、細かく泡立つように膨らみました。膨らんだ石鹸は手でつぶすだけで簡単に砕け、サラサラの粉石鹸のような状態になります。
石鹸の中には水分が含まれており、電子レンジで加熱するとマイクロ波で石鹸の中の水分子が振動します。水分子がぶつかり合うこと熱が生まれ、石鹸の中の空気が膨張し、細かく破裂するように膨らんでいくのです。電子レンジで食べ物が温まる仕組みも、水分子をマイクロ波で振動させることにより生まれる熱を利用したものです。
実験でできる膨らんだ石鹸は、泡立ちがよくそのまま使用できますが、非常に崩れやすい状態になっています。砕いて粉石鹸にした状態で保存し、洗濯前の部分洗いやスニーカーの洗浄などに使うのもおすすめです。また、重曹を粉石鹸の半分ほど足し、ぬるま湯を少しずつそそいで泡立てると、汚れ落ちのよいクリーム石鹸になります。鍋やコンロの汚れなどに使ってみてください。