実験で光合成を見てみよう!実験手順と必要な材料を紹介
「植物ってどのように栄養を取り入れているの?」
「植物を使って自由研究したいけど何かないかな?」
「学校で光合成のことを習ったけど、家でできる実験はないかな?」
自由研究のテーマはもうお決まりでしょうか。お家にある植物を使い、光合成の実験をしてみるのはいかがでしょうか。
この記事では、光合成を見てみる実験を実際にした様子をリポートしています。読んだ後は、実験のやり方だけでなく、光合成の仕組みが復習できます。
夏休みの自由研究として、植物や光合成をテーマに考えている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。植物が栄養を取り入れている様子を目で確認できるために子どもの好奇心を刺激する実験となるでしょう。
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目次
実験で光合成を見てみよう
まずは、実験に使う観葉植物を探しましょう。選ぶ植物によっては期待する反応が観察できない場合があります。葉が厚すぎず薄すぎないアジサイなどが理想です。
次に実験に使う植物の葉をアルミホイルで覆います。日光があたらないようにするためです。そして、エタノール液につけて葉を脱色させます。色素が抜けた葉を、ヨウ素液に浸し結果を観察しましょう。
実験にかかる日数は最短で2日です。実験前日に、植物の光合成をとめるために暗室に置いておく必要があります。エタノール液の代わりに漂白剤で葉の色素を抜くこともできますが、その場合は日数がもう少しかかります。漂白剤を使った場合の実験方法が次の段落に詳しく書かれていますので、参考にしてみてください。
実験に必要なもの・環境・準備
この光合成の実験では、葉緑体ありとなしの反応の違いを知るために、斑(ふ)がある葉を使います。今回は、ディフェンバキアの葉を使いました。
エタノールは、無水エタノールがドラッグストアで販売されています。もしも手に入れにくいようであれば、キッチン漂白剤でも代用が可能です。その場合は、葉の色素を抜くのに1日から2日かかります。また、漂白剤を使うときは、手袋をしましょう。
ヨウ素液もドラッグストアで購入できます。ヨウ素液が手に入らない場合は、消毒液「ヨードチンキ」、もしくはうがい薬「イソジン」でも代用できますが、どちらも使用時は、水でうすめて使いましょう。
この実験には下記のものが必要になります。
- 葉 1枚 (今回は、ディフェンバキアの葉を使用)
- アルミホイル
- エタノール (今回は、漂白剤を使用)
- ジッパー付き袋 1枚
- ヨウ素液 (今回は、消毒液「ヨードチンキ」を使用)
- 食品トレイ 1つ
- 箸またはピンセット
- ペーパータオル
実験の方法・手順
- 実験をしたい前日に、植物を暗室に置く
- 葉の斑あり・なし両方の部分にあたるように縦長に切ったアルミホイルをかぶせて、光のあたるところに数時間置く
- アルミホイルをゆっくり取り、お湯につける
- 葉をエタノール、もしくは漂白剤につける
- 色素が抜けた葉をジッパー付き袋から箸で取り出し、水でよく洗う
- ヨウ素液に浸し、葉の反応を観察する
実験をする日は天気予報を見て、晴れた日を選びましょう。また、実験前にヨウ素液を水でうすめます。その後、片栗粉にたらして青色に反応が変わるかを事前に確認しておきます。
植物を暗室に実験の前日に置いておくのは、葉にあるでんぷんをなくすためです。また、アルミホイルを取った葉をお湯につけるのは、柔らかくするためと光合成の活動をストップさせるためです。
エタノールを温めるときは、発火する可能性があり危険です。直接、火にかけないように注意してください。エタノールは、湯せんをして温めます。安全な方法として、エタノールをジップロックの中に入れ、葉っぱを入れます。そのジッパー付き袋を温めたお湯につけるといいでしょう。
色素が抜けた後で葉を洗う際は、破れないように優しく洗いましょう。水洗いをするのは、葉についたエタノールや漂白剤を落とすためです。また、葉の乾燥も防ぎます。
実験からわかること
実験結果ですが、斑がなく(葉緑体あり)アルミホイルで覆っていない(光あり)部分がヨウ素液につけた後で青色に変化しました。つまり、デンプンが作られているのです。
植物は、自分で栄養分であるデンプンを作ります。栄養を作る材料として、光、二酸化炭素、水が必要で、ヨウ素液はデンプンに反応すると青色に変わります。
植物は動物のように動きませんが、呼吸をして栄養を自分で作り生きていることがこの実験で目に見えてわかりました。また、子どもに緑を大切にすることを教えるきっかけ作りになりました。
子どもの視点では、葉が緑から透明になったり、青色になったりと色の変化がおもしろかったようです。ぜひ、親子で光合成による色の変化を楽しんでみてください。