【1日でできる自由研究】液状化現象を再現!地震と地盤のしくみを学ぶ実験

液状化(えきじょうか)現象って知っていますか?
地震が起きたときに、地面が急にドロドロになって、建物が傾いたり沈んだりしてしまう現象です。

一見むずかしそうに思えるこの現象、実は家にある材料で、1日で再現できるんです!
地震と地盤の関係がよくわかる、理科と社会がつながるテーマで、人と被りにくく深掘りもできる中学生向けの自由研究になりますよ!

目次

やってみよう!液状化現象の再現実験

【準備するもの】

・ペットボトル(500ml)… 2本以上

・細かい砂(園芸用の砂や砂場の砂)

・水

・軽いおもり(レゴブロック・おはじき・コインなど)

・カッターやハサミ

・セロハンテープ

【実験の手順】

1.ペットボトルの上部(くびれの少し上)を切って、容器を作ります。

2.中に砂を半分〜7割くらい入れ、水を砂がしっとりする程度まで注ぎます。

3.表面をならし、おもり(建物のつもり)をのせます。

4.ペットボトルの側面を軽くトントンとたたいたり、机の上で揺らしたりして地震を再現します。

5.砂の状態やおもりの動きに注目しましょう!

 

解説|液状化ってどうして起こるの?

液状化とは、地震の揺れによって地中の水と砂が混ざり合い、地面が泥のようになる現象です。
地盤が弱い場所(埋立地・川の近くなど)では、地下水を多く含んだ砂が揺れによりゆるみ、建物を支えられなくなります。

この実験では、水を含んだ砂が揺れることで中の粒子が動き、重たいものが沈んだり傾いたりする様子を小さなスケールで再現しています。

発展解説|液状化現象と地震対策のリアルな関係

液状化現象は、単なる“泥のような地面”の話ではありません。実際の地震では、ビルや家が傾いたり、地中の水道管が浮き上がったりする原因にもなります。中学生のうちにこの現象を理解しておくことで、「地震に強い街づくり」や「災害への備え」がぐっと身近に感じられるようになります。

● どこで液状化が起こりやすいの?

・海や川の近く、埋立地など、水を多く含んだ柔らかい地盤

東日本大震災や阪神淡路大震災では、液状化による被害が多数報告されました

● なぜ水があると地盤がゆるむの?

地震の揺れによって、砂の粒のすき間にある水の圧力(間隙水圧)が急上昇します。すると砂粒同士の摩擦がなくなり、地盤が一時的に“液体のような状態”になるのです。これが「液状化」です。

● 実際の対策にはどんなものがある?

・地盤改良:土の中に固化剤を混ぜたり、砂利を柱状に打ち込んで水を逃しやすくする

・建物基礎の工夫:杭を打って、深い固い地層まで建物を支える

・地形を調べる地震リスクマップを使って都市計画を立てる

 

応用アイデア|発展的に試してみよう!

・2つのボトルを用意して、条件(砂の種類、水分量など)を変えて比較実験

・軽いおもりと重いおもりで沈み方を観察

・建物の模型を作って、どんな形が安定するかを試してみる

 

探究のヒント|液状化現象を深める自由研究アイデア

液状化の再現実験からスタートして、地盤や地震、防災のテーマへと探究を広げてみましょう。以下のようなアプローチで、1〜3日かけて本格的な自由研究に発展させることができます。

・地盤の違いを比較しよう:砂の種類(粒の大きさ)や水の量を変えて、液状化の起こりやすさを比較実験。どんな条件で液状化が起こりやすいかを探ります。

・地元の地盤を調べてみよう:自分の家や学校周辺の地盤の特徴や地形を調査し、「液状化しやすい土地かどうか」を考察してみましょう。

・過去の地震から学ぼう:東日本大震災などで液状化が発生した地域を地図や写真で調べ、被害の実例をまとめてみましょう。

・防災技術を調べて紹介しよう:地盤改良や免震構造などの液状化対策を、図解や模型などを使って説明できるようにまとめると理解が深まります。

・地震リスクマップを使ってみよう:「液状化マップ」などを使い、自分の地域の危険度を調べて安全対策について考えてみましょう。

これらの視点を取り入れることで、自由研究が“現実とつながった学び”になり、オリジナリティの高いテーマとして仕上がります。

自由研究にまとめるときのポイント

・タイトルは具体的にキーワードを入れて
 例:「液状化現象を実験で再現!砂と水で地震の仕組みを学ぼう」

・目的や動機を明確に
 例:「地震で建物が沈む液状化を見て、なぜ起こるのか知りたくなった」

・手順は写真付きで簡潔に記録
 →作業ごとの写真や図解を入れると理解度アップ!

・実験の結果は変化に注目して記録
 例:おもりの動き、砂の様子、水のにごりなど

・現象の仕組みを理科用語で説明
 解説を参考にしながら、「間隙水圧」「地盤」「粒子」などの言葉を使って、自分の言葉で説明しよう。

・日常生活や防災との関わりも考察
 例:「液状化の危険がある場所にはどんな対策が必要か?」

まとめ|液状化現象は、地震と地盤の学びに直結する自由研究!

液状化は、地震と地盤の関係を理解するうえでとても重要な現象です。
身近な材料だけで手軽に再現できるこの実験は、中学生の自由研究にぴったり!

  • 理科(地学・物理)と社会(防災)を横断的に学べる

  • 比較・考察・再現性があり、科学的探究にも向いている

  • 写真映えする実験で、他と被りにくい!

「液状化」「地震」「再現実験」「地盤」「防災」といったキーワードを使ってレポートをまとめれば、理科レポートとしての評価も上がります。
身のまわりの災害と科学をつなぐ、深い自由研究にチャレンジしてみましょう!

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