二十四節気「小満」とは?季節の行事やこの時期に美味しい食べ物も紹介!
季節の学び
2022.05.02
5月の2つ目の二十四節気「小満(しょうまん)」。
2023年の小満は5月21日(5月21日~6月5日)です。
では「小満」はどのような季節なのか詳しく紹介していきます。
「小満」とは?
気温が高くなり、草木が成長して葉の緑も濃く、空や大地にある全てのものの命が満ちていく頃です。紅花が咲き始め、秋に撒いた麦の穂が育ち収穫の時期を迎えます。種まきや田植えもひと段落し、ほっと一息つく頃でもあります。
衣替えの準備をしましょう
季節に応じて衣服を変えることを衣替えといい、冬服から夏服への衣替えは全国的には6月1日、沖縄では5月1日、北海道では6月15日頃となり、気温の違いによって時期は少しずれています。
この6月と10月を衣替えの時期と定めたのは明治時代の頃です。和装から洋装に変わり、政府の役人や警察官の制服も洋装になったことから、夏服と冬服を着用する期間が定められました。6月1日~9月30日まで夏服と定められたことが一般にも広がり現在に至ります。
ですが、衣替えの歴史は長く、平安時代に宮中行事として定着したことが始まりといわ
れています。当時は4月と10月に着物を替えていましたが、時代が経つにつれ衣服だけ
でなく調度品も季節によって替え、江戸時代には年4回の衣替えが行われていたそうです。
江戸幕府から季節の衣で出仕することが制度化されていましたが、必ずしも季節ごとの着
物を持っていたわけではなく、手持ちの着物を次の季節用に仕立て直して着ていました。
単に衣服を替えるだけではなく、衣服をきれいにととのえることで、長く大切に着ることができます。ものを大切にするという日本人の精神の現れですね。いまは仕立て直すことは少ないと思いますが、リサイクルやリユースする機会が増えています。持っている衣服を定期的にととのえる機会と考え、衣替えの時期にクローゼットを見直してみてはいかがでしょうか。
小満の時期の美味しい食べ物
鯵(アジ)
アジは通年食べることのできる魚ですが、初夏から夏の時期は産卵を控え、脂のノリが良く、うま味が詰まっています。刺身やなめろうにするとアジのうま味と脂を味わうことができ、塩焼きやフライなど加熱すると身のふっくらとした味わいを感じられます。
アジは背の青い魚で、サバやサンマなどと一緒に「青魚」「青背の魚」などと呼ばれています。青魚には不飽和脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。
DHAは脳の構成成分として多く存在し、成長期の子どもの脳にはとても重要な栄養であると考えられています。EPAは血液をサラサラにし、高血圧の予防などの効果が期待され、血液や血管の健康を維持する働きがあります。
これらは人の体内ではほとんど作ることができないので、新鮮な魚から積極的にとって
ほしい栄養です。
アスパラガス
春から初夏にかけて国産のアスパラガスが店頭に並び始めます。多く出回るのはグリーンアスパラガスですが、他にも日光を当てずに育てるホワイトアスパラガス、流通量の少ない紫アスパラガスなどがあります。色の違いだけでなく、栄養価も食感も異なります。グリーンアスパラガスはシャキっとした食感、ホワイトアスパラガスはやわらかく、紫アスパラガスは甘みが強く、生のまま歯ごたえを味わえるサラダなどで食べます。
口にする機会の多いグリーンアスパラガスは日光をたっぷり浴びて育ち、皮膚や粘膜を守るビタミンA、鉄の吸収を助け、しみやシワを予防するビタミンCなどを多く含みます。アスパラガスの名前に由来する「アスパラギン酸」は、アスパラガスに多く含まれるアミノ酸です。新陳代謝を活発にしたり、利尿作用によって体の毒素を排出したり、疲労回復効果も期待できます。
まとめ
今回は、小満についてご紹介しました。衣替えをすると夏が一気に近づいてきたように
感じます。ものを捨ててしまうのは簡単ですが、新しく活用できる機会があるかもしれま
せん。全てのものの命に感謝の気持ちを持ち、大切にしていきたいですね。
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